「飲むおコメ」ライスミルク 朝食にぴったり

コメを原料とする飲み物「ライスミルク」が牛乳、豆乳に次ぐ「第3のミルク」として注目されている。

植物由来のミルクとして、海外ではアレルギーのある人や健康志向の高い人に人気があり、国内メーカーも開発に力を入れている。コメ離れが進む中、国産米の消費拡大にも期待がかかりそうだ。(油原聡子)

欧米で人気

乳白色の見た目は牛乳と変わらない。ライスミルクは、コメに水を加えて液化したものだ。「ミルク」といっても、乳製品が入っているわけではない。口当たりがさらっとしたものから、とろみのあるものまでさまざまな種類がある。

欧米では、菜食主義者を中心に人気があり、乳製品にアレルギーのある人が牛乳の代わりに使うケースも多い。日本でも健康志向の高い人の間で知られるようになり、メディアに登場する機会が増えて一気に認知度が高まった。

ライスミルクの製造技術を研究する筑波大生命環境系の北村豊教授は「玄米から作ったライスミルクならば、炭水化物だけでなく、食物繊維やビタミンも摂取できる。味もコメを主食とする日本人になじみやすい」と話す。

国産米で

日本では輸入品を中心に販売されていたが、需要が落ち込むコメの消費拡大を目指し、国内メーカーも相次いで商品開発に参入している。

キッコーマン飲料(東京都港区)は昨年5月、国産玄米に酵素を加えて甘みを引き出した「キッコーマン 玄米でつくったライスミルク」を発売した。同社の担 当者は「消費者のコメ離れが進む中、日本のおいしいコメを生かした商品を作りたかった。飲みやすいので、風邪で食欲がないときや、高齢者のカロリー摂取に お薦め」と強調する。

全国農業協同組合連合会(JA全農)も昨秋、国産米を100%使用した「全農 国産米使用 お米のミルク」を発売している。

余ったご飯活用

ライスミルクは家庭でも簡単に作ることができる。

煎ったコメを使う方法と炊いたご飯を使う方法があるが、レシピ集「はじめてのライスミルク」(自由国民社)を出版した食のクリエイターの大久保朱夏さんは、「余ったご飯を活用できます」と、コメを炊いて作る方法を薦める。

まずは炊いた白米か玄米にメープルシロップを入れ、なめらかになるまでミキサーでかき混ぜる。大久保さんによると、ご飯と水の量を「1対5」にするのが“黄金バランス”。ご飯から作っているので保存はせず、すぐに使い切ろう。

ほんのりとした甘みと、のどごしのよさが忙しい日の朝食にぴったり。牛乳の代わりにシリアルにかけてもいい。

「おコメなのでさまざまな食材と合わせやすい」と大久保さん。水菜やキャベツ、トマトなどの野菜と合わせてミキサーでかき混ぜれば、ご飯に含まれるでんぷん質が程よいとろみとなってスムージーに。マンゴーやイチゴなどフルーツとも好相性だ。

大久保さんのお薦めレシピの一つが、キムチなど辛いものとの組み合わせ。「ささ身とレンコンのキムチライスミルクあえ」は、キムチの辛さが程よくやわらぎ、鶏ささ身のうまみが引き立つ一品だ。

ご飯よりも消化がいいのもポイント。大久保さんは「ランニングなどスポーツをする前に飲むのもいいですね」と話している。