はしか拡大東北も警戒 ワクチン接種増 各県担当者予防を呼び掛け

沖縄県で流行し、本州に感染が拡大しつつあるはしかに東北でも警戒感が強まっている。大型連休に沖縄行きを計画する旅行者を中心にワクチン接種を受けたり、各県に問い合わせをしたりする動きが出ている。東北では現時点で感染者は確認されず、医師や各県の担当者は「感染力は強いが、ワクチンで予防できる」と冷静な対応を求める。
宮城県内では20日、はしかに感染した台湾の航空会社の客室乗務員が仙台空港発着便に搭乗したことが判明し、ワクチン接種希望者が増えた。
仙台市青葉区の柏木クリニックでは月曜日の23日以降に急増。普段は数人の接種が15人も受ける日があった。臼井恵二医師は「沖縄に行く人たちが大半。特にワクチン接種が就学前の1回だった20代が多い」と話す。
沖縄県では3月以降、台湾からの旅行者が持ち込んだはしかが若年層を中心に拡大。愛知県でも感染者が増えている。東北各県によると、現在まで感染報告はないが「沖縄を旅行しても大丈夫か」などの相談が相次いでいる。
山形県置賜地域では昨年3~4月、インドネシアから帰国した横浜市の20代男性が発症。通った自動車教習所や滞在したホテルで感染が広がった。
同県の担当者は「感染拡大を受け、日頃から学校などを通じて保護者に子どもに抗体があるか確認するよう促している」と語る。
仙台空港には沖縄や台湾と結ぶ定期便が就航している。宮城県疾病・感染症対策室は「症状があれば速やかに医療機関を受診してほしい」と呼び掛ける。
仙台小児科医会長の川村和久医師は「唯一の予防策がワクチン接種だが、徹底されず流行が繰り返されている」と指摘。「母子手帳などで接種歴を確かめ、必要な場合は接種を受けてほしい。流行地域に行った後に症状が出たら感染を疑う必要がある」と強調する。

[はしか]ウイルス性の感染症。感染力が強く、免疫がないと同じ空間にいるだけでうつる。初期症状は発熱、せきなど風邪に似て、その後高熱や全身に赤い発疹が広がる。1978~2006年は公費助成のあるワクチン接種が就学前の1回だけだった。現在の20、30代は他の年代に比べ免疫力がないか弱い人が多い。