エアビー民泊の鍵はコンビニで ファミマ150店で対応

コンビニエンスストアが民泊のサービス拠点として広がりをみせる。ファミリーマートは21日、民泊仲介の米エアビーアンドビーと組んで、店舗で民泊の鍵の受け渡しを始めると発表した。セブン―イレブン・ジャパンは6月、JTBと共同で店舗にチェックイン専用機を設ける。民泊に関する法律の6月施行にあわせ、訪日外国人などを店舗に呼び込む考えだ。

ファミマは6月15日から順次、店内に鍵の受け渡し専用ボックスを設ける。エアビーに掲載している民泊はこれまで、家主が同じ場所に住んでいれば直接手渡し、不在の場合は玄関の郵便受けにしまったり、番号を打ち込むと解錠できる鍵をドアに設置したりすることが多かった。鍵の受け渡しにコンビニが入ることで安心を高める。

ファミマ店内にはタブレットを備え、エアビー経由で予約した民泊利用者が遠隔で、民泊利用の手続きの上で必要となる本人確認ができるようにする。ファミマでは18年度末までに都心部などの150店で展開する計画だ。このほかファミマのコインランドリー事業との連携も検討する。

両社は既に業務提携することで合意していた。21日、都内で開いた記者会見でファミマの沢田貴司社長は「シェアエコノミーが大きく拡大していくなかで、相互送客につなげたい」と話した。

店舗で鍵を受け渡すことで、受け取りと返却で2度の来店を見込む。民泊利用者に向けてクーポンを配信し、店舗でのついで買いも誘う考えだ。ファミマの店頭でエアビーの民泊も告知する。

民泊などのシェアビジネスでは予約や決済はネットで完結するが、鍵の受け渡しなどの地域に根ざしたサービスが欠かせない。民泊事業者にとって、コンビニが全国に持つ店舗網や24時間営業の利便性は魅力が高い。エアビー日本法人の田辺泰之代表取締役は「47都道府県で展開し、地元に根ざしたファミマと組むことで旅のもてなしを提供したい」と話した。

民泊を巡っては、6月15日に住宅宿泊事業法(民泊法)が施行され、自治体への届け出を条件に、全国で年180日まで住宅に旅行者を泊めることができるようになる。民泊法の施行を前に、コンビニと民泊の連携が相次いでいる。

セブンはJTBと組んで店内に「セブンチェックイン機」を設ける。本人確認や鍵の受け渡しが専用機を通じてできる仕組みで、24時間無人で運営する。6月15日に東京・新宿の店舗で始め、20年度までに全国1000店で展開する。

ローソンは1月から順次、店内に鍵の保管ボックスを設けた。鍵の受け渡し拠点を設けるスタートアップ企業、キーカフェ(本社カナダ・バンクーバー)の日本法人と組む。1月下旬に保管ボックスを設置した「GINZA SIX店」(東京・中央)では月に50件程度の利用があるという。18年度末までに都市部を中心に100店に拡大する。

コンビニは既存店の客数が長期にわたって停滞する。民泊の利用者を取り込んで客数を底上げできるか。民泊の全国解禁を前にして、コンビニ大手各社の争いが熱を帯びてきた。