厚労省“ブラック企業リスト”更新 死亡事故発生の「水道局」など追加

厚生労働省は6月29日、労働基準関係法違反の疑いで送検された企業のリストを更新した。今年5月までの分として22社を追加した一方、厚労省が「掲載の必要性がなくなった」と判断した企業を削除したため、掲載企業は440社となった。

2017年5月に初公開。公表から1年がたったため現在は削除されているが、当初は電通本社やパナソニックなどの大企業が名を連ねる“ブラック企業リスト”として話題を呼んだ。

今回の更新では、山口県の山陽小野田市水道局 高天原浄水場(宇部市)が追加されていた。公営企業がリスト入りするのは2度目。

NHKと労務関連情報の専門紙「労働新聞」の報道によると、同水道局では17年12月、定年退職後に再雇用されていた61歳の職員が点検作業中に浄水場の池に転落して死亡した。

労働安全衛生法では、業務中に転落の恐れがある場所には危険防止のため手すりなどの設置が義務付けられているが、同水道局はこれを怠っていたという。そのため同法違反の疑いで、浄水場長が18年5月に書類送検された。

また、地域紙「宇部日報」によると、同水道局では18年5月に、水処理用凝集剤「ポリ塩化アルミニウム(PAC)」700リットルが敷地外の河川に流出する事故も起きたという。スタッフの人為的なミスによるものだが、人体への健康被害はなかったとしている。

このほか、安全策を講じないまま高さ2.5メートルの高所で従業員を作業させた輸送業者「第一貨物」(山形市)、労働者1人に1カ月分の定期賃金100万円を支払わなかった建設業者「岩田組」(名古屋市)、河川工事を行う際、機械、設備、仮設建築物の配置に関する計画を作成しなかった建設業者「小林組」(新潟県長岡市)――などが追加されていた。