棒二森屋、来年1月閉店…函館

複合新施設、24年までに建設予定

 JR函館駅前の老舗百貨店「棒二森屋」が来年1月末で閉店することになった。売り上げの減少に加え、老朽化が著しい本館の耐震工事に多額の費用がかかるため、営業継続を断念した。建物は取り壊され、2024年までにマンション棟とホテル棟が新たに建設される予定。

  • 来年1月末での閉店が決まった棒二森屋(函館市若松町)
    来年1月末での閉店が決まった棒二森屋(函館市若松町)

 運営する流通大手イオン傘下の中合(福島市)の黒崎浩一社長が29日、函館市役所を訪れ、工藤寿樹市長に閉店について伝えた。従業員の雇用については、イオン系列の他店舗での採用を含めて対応するという。

 棒二森屋は函館駅前の一等地に本館とアネックス館の2館を構え、イオン傘下のダイエー子会社、中合が運営している。売り上げが低迷するダイエーの収益改善の一環で、棒二森屋の処理が急務になっていた。

 棒二森屋は、函館圏の人口減少による購買力低下や駅前地区の地盤沈下に加え、市内に3店ある百貨店の競合などで長期にわたって売り上げが低迷した。主力テナントだった生活雑貨店「無印良品」が昨年4月、五稜郭地区の複合ビルに移転したことも集客力の低下につながったとみられる。

 棒二森屋の閉店をめぐっては昨年11月、イオンの岡田元也社長ら幹部が相次いで、工藤市長を訪れて意見交換したほか、今年3月にはイオン側から再開発の基本構想が示された。

 基本構想によると、本館と隣接するアネックス館の両方を取り壊し、それぞれに新たな建物を建設。本館跡は小規模な食料品店が入るマンション棟とし、アネックス館跡にはホテル棟を建設するという。

 棒二森屋 明治時代創業の棒二荻野呉服店と金森森屋が合併して、1937年に開業。80年代には年商240億円を計上したが、2017年度は同約40億円と6分の1まで落ち込み、赤字が続いている。現在はイオングループに属し、従業員数は100人(テナント従業員除く)。