「環境都市」へ視界良好 バイオマス発電に国支援 東松島

再生可能エネルギーのバイオマス燃料による発電事業などを展開する地域に国が支援する「バイオマス産業都市」に、東北で唯一選ばれた宮城県東松島市が、間伐材を生かす木質バイオマス発電などを計画している。東日本大震災からの復興で環境未来都市構想を進める市は、実現に大きな弾みがつくと期待している。
 バイオマス産業都市は、木、食品廃棄物といった地域資源を活用する産業を創出し、環境負荷が小さく災害に強いまちづくりを図る。農水省などによると、指定地域で民間企業などが関連施設を整備する場合、国が半額を補助することなどを検討している。
 東松島市は、市内で発生した間伐材や稲わらなどを利用する木質バイオマス発電と、食品工場の廃棄物や家庭の生ごみを活用するメタンガス発電などを計画している。10年後には、2タイプの発電事業や関連する体験型の観光事業で年間26億円規模の産業を創造し、約140人の雇用を見込む。生ごみの6割を再利用し、二酸化炭素(CO2)排出量は年間約4万1000トンが削減されると試算する。
 防災集団移転促進事業で市が買い取る約213ヘクタールの被災跡地を、木質バイオマス発電に使う燃料生産に活用することも想定する。地域内でエネルギーを生み出し、非常時は公共施設などに電力を供給し、災害に強い「防災自立都市」も目指す。
 市は昨年12月に認定された環境交流特区と組み合わせ、バイオマス関連企業の集積を図る。事業推進に当たっては、産官学民の連携組織「東松島みらいとし機構」が進出企業に協力する体制を整える。
 市は「バイオマス産業都市の指定を足掛かりに、環境未来都市の実現に向けた復興を加速させたい」と話している。