土産菓子7割県外産 「純山形産」開発に本腰

山形県は新年度、県産農産物を原材料に使い、県内で製造する「純山形産」土産用菓子の開発を本格化させる。県内菓子メーカーの取り組みを支援し、土産品 売り場で3割しかない県内産のシェアを広げる。山形はサクランボやラ・フランスなど果物が豊富にあるが、高品質すぎて低価格化が難しいなど「食材王国」故 の課題も抱えている。

県は新年度、菓子製造業者が中心のグループ、地域の農林漁業者グループに対し、材料費や市場調査料などを補助する。大量生産型の商品とは異なる「山形ならでは」の土産品の開発を目指す。
デザイン事務所にパッケージデザインなどの指導を委託。試作品は女性の異業種交流チームに評価してもらう。土産品コンテストを開くほか、土産品の県内製造を示す認証制度の構築を進める。
県によると、県内の主要観光施設で販売される県産農産物を使った「山形土産」の48.4%が、実は県外製造だった。このうち菓子製品は県外依存度が最も高く、70.5%を占める。
大規模な製造工場を持つ菓子業者が少なく、土産品に欠かせない大量生産、賞味期限や品質の維持に対応できないことが要因の一つとみられる。
土産用菓子の主な製造地は石川県。原材料を山形から取り寄せ、菓子に加工し、再び山形へ納入する。製造過程で生じる経済効果が、全て県外流出していることになる。
今月18日、県は菓子業者や観光物産関係者らを集め、初の意見交換会を開いた。新年度から取り組みを強化し、2年後に県内製造率を50%超へ引き上げる目標を掲げた。
県洋菓子協会の菅野高志会長は「山形は素材が豊富。土産品開発はやりやすい」と評価した上で「良い素材をそのまま使えば当然、販売価格は高くなってしまう。一般の菓子と一線を引き、土産品と割り切る必要がある」と課題を指摘した。