六角堂など6件抹消へ 被災の登録有形文化財

文化審議会は、東日本大震災の津波にのまれ消失した「茨城大学五浦美術文化研究所六角堂」(茨城県北茨城市)など登録有形文化財の建物6件の登録を抹消するよう中川正春文部科学相に答申した。近く答申通り告示される。大震災で被災した登録有形文化財の登録抹消は初めて。
 六角堂は仏堂と茶室を融合させた9平方メートルの六角形の建物で、明治時代に近代美術を指導した岡倉天心が設計、明治38年に完成した。海に突き出た岩場に立っていたが、津波で消失した。
 また米国人建築家ヴォーリズが設計した「日本基督教団福島教会会堂」(福島市)は、地震の揺れで大破したため既に解体。このほか「酔仙酒造」(岩手県陸前高田市)の本社事務所と倉庫、守衛所、「旧北上町役場」(宮城県石巻市)の4件も津波で大きな被害を受けたとして登録抹消となる。諮問、答申はいずれも18日付。

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Posted by takahashi