一番好きなハンバーガー調査ランキング!1位・モスチーズ、2位・てりやきマック

1月8日、日本マクドナルドホールディングスは、2015年12月既存店売上高が前年同月比8.0%増だったと発表 した。4カ月ぶりの増収ということでマクドナルドにとって久しぶりに明るい話題となったが、一方で客数は32カ月連続で前年割れという不名誉な記録をいま だ更新中だ。

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http://biz-journal.jp/2016/01/post_13347.html

14年7月の中国工場の期限切れ鶏肉問題や昨年1月の異物混入問題で大きな打撃を受けたマクドナルドは、昨年12月には筆頭株主である米マクドナルドが株売却を検討しているという報道が出るなど、暗く長いトンネルがまだまだ続きそうな気配である。

このように王者が迷走を続ける日本のハンバーガーチェーン業界の現況を知るべく、インターネット調査会社マクロミルが運営するコミュニケーションツール 「ミルトーク」を利用し、「ハンバーガーチェーンのハンバーガーの中で一番好きな商品は何か?」というアンケートを実施した。

今回は、そのアンケートの結果と寄せられた意見を紹介していきたい。

●モスとマックでベスト10を独占

さっそくアンケート結果を基にした「好きなハンバーガーベスト10」を発表しよう。

1位 「モスバーガー(370円)/モスチーズバーガー(400円)」(モスバーガー)18票
2位 「てりやきマックバーガー(310円)」(マクドナルド)12票
3位 「テリヤキチキンバーガー(360円)」(モスバーガー)8票
4位 「フィレオフィッシュ(310円)」(マクドナルド)7票
5位 「スパイシーモスバーガー(400円)/スパイシーモスチーズバーガー(430円)」(モスバーガー)6票
6位 「モスライスバーガー(各種340円)」(モスバーガー)5票
7位 「ハンバーガー(100円)/チーズバーガー(130円)」(マクドナルド)4票
8位 「月見バーガー(340円)」(マクドナルド)3票
8位 「ビッグマック(370円)」(マクドナルド)3票
8位 「チキンクリスプ(100円)」(マクドナルド)3票
(20~60代男女/回答総数100票)

なんと、ベスト10はマクドナルド6品、モスバーガー4品と、二強で埋め尽くされる結果となった。

他チェーンの商品を見ると、「エビバーガー(340円)」(ロッテリア)、「ベーコンエッグバーガー(320円)」(ファーストキッチン)、「チキンフィ レサンド(390円)」(ケンタッキーフライドチキン)などはそれぞれ2票ずつ獲得しているが、ベスト10に食い込むことはできなかった。

では1位から3位までの商品に寄せられたコメントの一部を紹介しよう。

・1位:モスバーガー/モスチーズバーガー

「一番は『モスバーガー』か『モスチーズバーガー』。たっぷりのミートソースと肉厚のパティ、食べるとき大変ですがやっぱりおいしい。おなかも満足できるボリュームです。丁寧につくられている感じも安心できて好きですね」(30代・女性)

「『モスチーズバーガー』はパティが分厚くておいしいし、バンズもおいしい。そしてチーズもおいしい。代名詞的存在であるミートソースも、程良いトマトの酸味と牛肉・豚肉の旨味とコクを感じられていい」(30代・男性)

「モスバーガーの『モスバーガー』は何回食べても飽きない。ソースたっぷりで包装紙にたくさん余ってしまうのですが、そのソースをポテトですくって食べるのもまた好き」(30代・女性)

・2位:てりやきマックバーガー

「肉感が少ないのにタレたっぷりなところが好きです」(20代・女性)

「子供の頃、『なんておいしいんだ!』と感動した思い出があります。しかし、僕の感情的には、その頃のマックは今はもうない」(30代・男性)

「甘いソースが食欲をそそります。子供のときから好きです。でも最近はカロリーが気になって、もう何年も食べていません」(30代・女性)

・3位:テリヤキチキンバーガー

「タレとマヨネーズのバランスがグッド。あとはレタスの量もいい。無性に食べたくなるときがあります」(40代・女性)

「昔と比べてサイズがずいぶん小さくなってしまって悲しいですが、あのテリヤキとマヨネーズの味がマッチしていてたまりません」(40代・女性)

「タレの絡んだ鶏もも肉がプリプリで大好き」(20代・女性)

マクドナルドの場合、『てりやきマックバーガー』のコメントでも紹介したように、“一番好き”と挙げているにもかかわらず、「しばらく口にしていない」 「最近マクドナルド自体に足を運んでいない」という意見が多かったのが印象的だった。やはり、期限切れ鶏肉問題などに端を発したネガティブイメージの影響 が深刻なのだろう。

●チェーン店総合NO.1

次は、同アンケートからチェーン店ごとの票の総数で作成したランキングも発表したい。

1位 モスバーガー 42票
2位 マクドナルド 39票
3位 ロッテリア 6票
4位 フレッシュネスバーガー 3票
4位 ファーストキッチン 3票
4位 ケンタッキーフライドチキン 3票
7位 バーガーキング 2票
7位 ウェンディーズ 2票
(20代~60代 男女/回答総数100票)

ご覧の通り、こちらでもマクドナルドとモスバーガーの二強が突出した結果となった。マクドナルドは僅差でモスバーガーに首位を許しているものの、両者の人気が拮抗していることがわかる。

マクドナルドが深刻な経営不振に陥っているなかでのアンケートだったことを考えると、3位以下のチェーン店が不甲斐なく思えるが、逆にあれだけのネガティブ要素を抱えながらも、これだけ根強い人気を集めるマクドナルドを褒めるべきなのかもしれない。

実際、両ランキングとも首位はモスバーガーに奪われてしまっているが、ベスト10のうちに6商品もランクインさせているマクドナルドの底力は相当なものだ。

“もしマクドナルドに期限切れ鶏肉問題や異物混入問題が起こっていなければ”と考えるのは不毛かもしれないが、問題が起こっていなければチェーン店ごとの総数ランキングではマクドナルドが1位だったかもしれない。

モスバーガーの勝因は、マクドナルドが“食の安全”を脅かしたことで失墜していったのを尻目に、変わらぬ確かな味、品質と安全性をしっかりとアピールし続けたブランディングに尽きるように思う。
(文=昌谷大介/A4studio)