海外で活躍する日本人特集

テニスの錦織圭選手をはじめとして、大リーグや欧州サッカーなどスポーツの世界で活躍する日本人が増えてきました。しかし、スポーツの世界以外にも、海外で活躍する日本人は多いんです。今回はそんな方々のほんの一部を紹介します。

海外で活躍する日本人 一覧

奥山清行(工業デザイナー)西本智実(指揮者)村上隆(現代美術作家)BABYMETAL(アイドル)蒼山日菜(切り絵作家)林典子(フォトジャーナリスト)舘鼻則孝(ファッションデザイナー)奈良橋陽子(キャスティング・ディレクター他)井原慶子(レーシングドライバー)梅原大吾(プロゲーマー)

奥山清行(工業デザイナー)

元フェラーリのカーデザイナーは今や日本屈指の工業デザイナー

奥山氏はGMやポルシェでカーデザイナーを務めた後、伊ピニンファリーナに入社、日本人初のチーフデザイナーに就任後、「エンツォフェラーリ」や「マセラティ・クアトロポルテ」などのデザインを手掛けたことで知られる、日本人カーデザイナー。

現在は車にこだわらず、幅広い分野で活躍

2017年春から、フェラーリのデザイナーである、KEN OKUYAMA DESIGNの奥山清行氏がデザインした超高級列車、クルーズトレインの運行が始まる予定である。このクルーズトレインとは、どのような列車なのだろうか?

こんなカッコいいトラクターでこそ、農業という仕事のイメージをスマートに転換できるというものです。

それもそのはず、この「YT3シリーズ」のデザインはイタリアのピニンファリーナ社などのカロッチェリアでも活躍した奥山清行氏の「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当しているのです。

西本智実(指揮者)

世界各国で活躍するトップ指揮者

イルミナート芸術監督兼首席指揮者等。ロシアで指揮者ポストを外国人で初めて歴任、約25ヶ国から指揮者として招聘。2014年ヴァチカン国際音楽祭史上初でアジアから再招聘、同音楽祭主催財団より【名誉賞】が最年少で授与。2015年も招聘決定。

グラミー賞受賞のジャズ界の重鎮とも共演

グラミー受賞アーティストにしてジャズ界の最重要アーティストであるロバート・グラスパーが、世界的指揮者・西本智実が芸術監督兼首席指揮者を務めるイルミナートフィルハーモニーオーケストラと共演することで世界の音楽シーンも注目する本公演。ジャズとクラシック音楽界を代表する2人が、東京とニューヨーク間の協議を経て、その演奏曲を決定させた。

村上隆(現代美術作家)

世界を舞台に活動する“現代アーティスト”

91年、現代美術作家としてデビュー。93年、東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員教授を経て、「スーパーフラット」を冠した展覧会でアメリカからブレイク。日本でアートフェア『GEISAI』を毎年開催。07年のロサンゼルス美術館より回顧展「(c)MURAKAMI」を世界で巡業。10年、ヴェルサイユ宮殿で、12年カタールで大規模な展覧会を開催。

12年にはカタールで大規模個展

同展の見どころとなるのが、世界の絵画史上最大級の作品である、全長100mに及ぶ超大作《五百羅漢図》。日本初公開となる同作は、東日本大震災でいち早く支援の手を差し伸べてくれたカタールへの感謝を込めて12年にドーハで発表されたものだ。

メッシとコラボした作品が5800万円の値

12日にロンドンで開催されたオークションで、現代美術家・村上隆氏とバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシがコラボした作品が、42万8000ユーロ(約5800万円)で落札された。

BABYMETAL(アイドル)

海外で旋風を巻き起こす純日本産アイドルグループ

2枚目のアルバム「METAL RESISTANCE」は、英国の総合アルバムチャートで15位、米国の総合アルバムチャートでも39位を記録したほか、各国のアルバムチャートを席巻した。米国でのトップ40入りは、坂本九の「Sukiyaki and Other Japanese Hits」以来53年ぶり2度目、という快挙

米ワーナーでアニメ化も

メタルダンスユニットBABYMETALが、米ワーナー・ブラザースのデジタルスタジオ Blue Ribbon Content によってアニメーション化されることが明らかになった。現地時間28日にワーナー・ブラザースアニメーションとワーナーデジタルシリーズ部門の代表取締役社長サム・レジスター氏より発表されたもので、Deadlineや The Wrap など海外メディアも報道。海外にも数多くのファンを持つBABYMETALの人気を裏付けている。

欧米で数々の賞を受賞

BABYMETAL はヨーロッバ、特にイギリスでは、今年4月に日本人アーティストとして初めてウェンブリーアリーナでのワンマンライブを成功させ、アルバム『METAL RESISTANCE』が全英アルバムチャー トで日本人アーティストとして最高の15 位にランクイン。音楽誌のアワードの受賞や、屋外 ロックフェスではメインステージへの出演を果たし、また、12月からは RED HOT CHILI PEPPERS の UK ツアーにスベシャル・ゲストとして帯同することも発表されている。

蒼山日菜(切り絵作家)

超絶技巧の切り絵で「世界が尊敬する100人」にも

2008年にスイスのシャルメ美術館で開催された第6回トリエンナール・ペーパーアート・インターナショナル展覧会で、アジア人初のグランプリを受賞。その他にも、2006年第8回、2007年第9回カンヌ国際展覧会「アートと世界の文化展」にて2年連続で金メダルを受賞するなど世界で多数の受賞歴を持つ。Newsweek「世界が尊敬する日本人100人」に選出。

彼女の作品はどれもこれも、他人が真似できないほどのオリジナリティーに溢れています。ひとつの作品が出来上がるまで数カ月かかることもあるそうですが、納得のいく作品を作り上げることが、最高のストレス発散になるのだそう。蒼山さんは、レース切り絵を心から愛しているんですね~。

林典子(フォトジャーナリスト)

世界各国の報道写真賞を受賞した、気鋭のジャーナリスト

大学在学中に、西アフリカ・ガンビアの地元新聞社、ザ・ポイント紙で写真を撮り始める。「ニュースにならない人々の物語」を国内外で取材。ナショナル ジオグラフィック日本版で、12年9月号「失われたロマの町」、13年7月号「キルギス 誘拐婚の現実」を発表。その他、米ワシントン・ポスト紙、独デア・シュピーゲル誌、仏ル・モンド紙、デイズ・ジャパン誌、米ニューズウィーク誌、マリ・クレール誌(英国版、ロシア版)など、数々のメディアで作品を発表。

この写真は、同祭典において報道写真企画部門の最高賞「ビザ・ドール(金賞)」を受賞した。この日本人初となる快挙を成し遂げたのが、東京在住のフリーランスフォトジャーナリスト・林典子さん、当時29歳。「顔に硫酸をかけられたパキスタンの少女」や「リベリアの内戦後に生きる子供」など、世界に潜む不条理な事態に直面している人々の姿を追い続けている林さん。

舘鼻則孝(ファッションデザイナー)

レディ・ガガも愛用のファッションデザイナー

15歳より独学で洋服や靴の制作を開始。06年、東京藝術大学に入学し染織を専攻。10年、卒業と同時に自身のメゾン「NORITAKA TATEHANA」を設立しコレクションを発表。15秋冬のイリス・ヴァン・ペルヘンでは3Dプリンタを使ったシューズを担当。14年12月から15年1月にかけて、渋谷ヒカリエで初の個展「舘鼻則孝展」を行った。レディー・ガガやダフネ・ギネスが作品を愛用するなど、ファッション界からもアート界からも注目を集めている。

卒業制作の作品がガガの目にとまる

東京藝術大学の卒業制作として生み出した、花魁の下駄から着想を得た「ヒールレスシューズ」がレディー・ガガの目にとまり、一躍アートシーンに躍り出た舘鼻則孝。

奈良橋陽子(キャスティング・ディレクター他)

渡辺謙や菊地凛子を世界に送り出す

陽子さんの肩書は実に多彩。英会話スクールMLS共同設立者、役者育成のアップスアカデミーを主宰。作詞家、舞台演出家、映画監督、プロデューサー……。ドラマや映画の配役を担当するキャスティング・ディレクターとしての彼女は、ハリウッドからも一目置かれる存在だ。
トム・クルーズ主演の『ラスト サムライ』(’03年)で、渡辺謙をキャスティングし、渡辺、役所広司、工藤夕貴らが出演した『SAYURI』(’05年)も担当。『バベル』(’06年)では、菊地凛子を世界に送り出している。

これまでにあげた4人には共通点がある。キャスティング・ディレクター奈良橋陽子の存在だ。奈良橋は日本人としてただ一人の全米キャスティング協会のメンバーであり、『ラストサムライ』、『SAYURI』、『バベル』、『47 RONIN』など錚々たるハリウッド映画に参加。“ハリウッドと日本の懸け橋”役を果たしている。また、そのキャリアを生かし、日本でアクターズスクールも開校している。

井原慶子(レーシングドライバー)

“世界最速”の女性ドライバー

1973年愛知県生まれ。法政大学経済学部在学中に、レースクイーンのアルバイトをきっかけにモータースポーツの世界へ。2002年、マカオグランプリで女性で初めて表彰台に上がり、女性レーシングドライバーのトップに立つ。FIA(国際自動車連盟)アジア代表委員。

F1レースクイーンからF1ドライバーを目指す

井原慶子さんは99年にベネトンF1のレースクイーンをしていた時にF1ドライバーに傘を差す立場から差してもらう立場になりたいと決心しレースに参戦するようになったそうです。

梅原大吾(プロゲーマー)

2つの世界記録でギネスに掲載

日本人初のプロ格闘ゲーマーとして世界で活躍する梅原大吾氏が、「ウルトラストリートファイターIVでの最高ランキング」「最も視聴されたビデオゲームの試合」としてギネス世界記録に認定されている。

「イギリスで彼を知らない人はいない」

番組では2014年7月にアメリカ・ラスベガスで行われた大会「Evolution 2014」の模様も放送。梅原は2012年のチャンピオン、フィリピーノ・チャンプに敗れるなどして、大会は敗退してしまったが、その後のサイン会には長蛇の列ができるほどの人気ぶり。大会会場では海外のファンから「イギリスで彼を知らない人はいない」、「彼はゲーム界のマイケル・ジョーダン」と賞賛されるほどだった。

いかがだったでしょうか。当然ながら、紹介した方々以外にも海外で頑張っている日本人の方は本当にたくさんいます。今回はとりあえず「Infoseekニュースに記事が多く配信されている人」を基準にピックアップしてみました。
外務省の調査によると、海外で働く「海外在留邦人」の数は平成26年時点で129万人で、ここ5年間で13%増加しているのだそうです。もはや「海外で働くこと」のみに価値観を云々する時代でもありませんが、世界の人々から評価と賞賛を得ている点で、素直に尊敬に値しています。でもこのページで紹介している方々は、もはや日本やその他の国々という枠組みすらないのかもしれませんね。

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Posted by takahashi