<路線価>宮城上昇率 全国1位

仙台国税局が3日発表した2017年分の土地の路線価によると、東北6県の標準宅地の平均変動率は0.6%プラスと2年連続で上昇し、全国平均の0.4%を上回った。10地点中5地点でプラスだった宮城は上昇率が2年ぶりに全国1位となった。昨年3位の福島は4位だった。
変動率を県別にみると、宮城は3.7%上昇で5年連続、福島は1.9%上昇で4年連続のプラスだった。青森は1.1%、岩手は1.0%、秋田は2.7%、山形は0.7%の下落となった。岩手以外の3県は下げ幅が縮小した。
6県の税務署別の最高路線価上位10地点は表の通り。上昇したのは仙台市の3地点と郡山、福島、いわき各市の計6地点で、前年より1地点増えた。東北のトップは61年連続で仙台市青葉区の旧さくら野百貨店仙台店前の「青葉通」。都道府県庁所在地の中では6年連続で11位だった。
6県の主要商業地(12地点)では、宮城と福島の4地点で上昇した。下落はマイナス5.3%の横手市安田堰添「国道13号通り」など5地点。変動なしは3地点だった。
主要工業地(6地点)は仙台市宮城野区日の出町3丁目のみ上昇し、8.3%のプラス。下落もマイナス7.7%の岩手県矢巾町西徳田第8地割だけだった。青森、秋田、山形、福島の4地点は変動がなかった。
東京電力福島第1原発事故による避難指示区域は算定が困難なため、昨年に続き路線価が「ゼロ」となった。

[路線価]1月1日時点の主要道路に面した土地1平方メートル当たりの評価額。相続や贈与による土地取得時の税額計算の基準になる。国土交通省が3月に発表する公示地価をベースとし、売買実例や不動産鑑定士の意見を踏まえて算出する。同一地点の評価額は公示地価の約8割の水準とされる。今年の評価対象は全国約33万3000地点(標準宅地)で、公示地価の2万6000より多い。標準宅地のうち、昨年と同一なのは約32万5000地点。

2017年07月04日

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