<仙台・青葉山公園センター>旧片倉邸を一部再現 市、最終設計案を公表

仙台市は21日、青葉区の青葉山公園のうち、公園センター(仮称)地区の最終設計案を公表した。地区全体を仙台城の御裏林(おうらばやし)(現東北大植物園)に対する「オモテ林」と位置付け、建物は仙台藩の重臣・片倉家の屋敷を一部再現する。

センター地区は敷地約3万平方メートル。北西角のエントランス広場に白壁調の塀を配置し、武家屋敷のたたずまいを演出する。建物の北側には仙台の屋敷林をイメージした庭園、南東側には約8000平方メートルの中央広場などを設ける。
建物は平屋で延べ床面積は約2500平方メートル。旧片倉邸の柱割図などから御広間、大書院、回廊などの形状を復元する。県産材で木造化や木質化を図り、武家屋敷の雰囲気に近づける。
建物内にはテラス席があるカフェ、庭園と一体の交流体験スペース、仙台城跡の資料があるライブラリーを配置。仙台の祭りを紹介する情報ラウンジは、七夕飾りが展示できるよう6.5メートルの天井高を確保する。
センター地区の設計には市内の総合公園としては初めて、業者と市民が一緒にデザインを練る手法を採用した。昨年12月から計7回のデザインレビューなどを開催し、延べ471人の市民が意見やアイデアを出し合った。
最終設計案は27日、青葉区の仙台国際センターで開くファイナルデザインレビューで市民に説明する。10月から業者が実施設計に入り、2019年度の着工、21年度の完成を予定する。