日大チア部パワハラ問題 女子学生が声明 大学側はアメフット問題後も「関係ない」

日大の応援リーダー部(競技チアリーディング)の女子学生が、同部の監督からパワーハラスメントを受けていたと一部で報じられたことを受けて、女子学生の代理人弁護士が9日、報道各社への文書で、記事の内容を認め、同部員と、家族の声明を発表した。

文書では「平成30年2月上旬、日本大学応援リーダー部内において、ある特定の女子部員に対し、同部の監督による指導の範囲を超えたパワーハラスメント及び同部所属の部員複数名による同種の行為がなされ、当該女子部員が自殺を図ろうとするまでに追い詰められたという事件が発生しました。この事件についての日大側の対応は、当該女子部員やそのご家族の納得を得られるものではなく、またそれに至る経緯についても十分解明されているとはいえず、当該女子部員の体調もすぐれない状況が続いております」と、現状が説明されている。

女子学生の声明では、問題の経緯、監督、同期、先輩の言動や行動によって、自殺を考えるほどに追いつめられたこと、大学の不誠実な対応などが生々しく書かれており、「このような文書を出すことは『何がどうなるのか予測しきれず、これからどうなるか分からない』ということは理解しているつもりでいます。そのため、私は本当にこのような文書を出すべきなのか、出してもいいのか、何度も悩みました。しかし、このままだと時間が過ぎるだけで何も解決できないと感じたため、文書を出すことを決意しました」と、告発に至った葛藤が綴られた。

また、社会問題となったアメリカンフットボール部の悪質タックル問題が大きく報じられた後の日大の対応にも触れられており、「本学のアメリカンフットボール部についての報道後、学部は学生に対し、『本学は学生の皆さんを必ず守ります。』という一文が書いてある文書を出しています。この文書を読んだ時、私はもう一度学部に助けを求めようと思い、家族を通じて問い合わせをしました。しかし、『今回の文書はアメフトの件なので、○○さん(私の名前)の事とは関係ない』と、言われました。私は一瞬期待してしまいましたが、やはりだめなのかと思いました」と、大学側の対応に失望したことを明かしている。