BTS ナチス帽着用、ナチス想起の旗の過去も 米ユダヤ系団体が非難

米有力ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は11日、原爆投下のきのこ雲がプリントされたTシャツを着用していたことで、日本のテレビ出演が中止になった韓国の人気男性グループ「BTS(防弾少年団)」が過去に、ナチス親衛隊(SS)の記章をあしらった帽子をかぶったり、コンサートでナチスの鉤十字に似た旗を掲げたりしていたとして非難した。同団体の公式サイトでコメントなどが掲載されている。

同センターのエイブラハム・クーパー副所長は「原爆被害者をあざけるTシャツを着ることは、過去をあざけるこのグループの最新の“事件(出来事)”にすぎない」と指摘。「国連での講演に招かれたこのグループは、日本の人々とナチズムの犠牲者、被害者たちに謝罪する義務を負っていることは言うまでもない」とした。

さらに「それだけでは不十分だ」として、「このグループのキャリアを作り、宣伝している者は、あまりにも簡単に過去の記憶を傷つけている。このグループの経営陣も公に謝罪すべきだ」とBTSの所属会社にも公式な謝罪を求めた。

同団体は16年10月には、欅坂46がコンサートで着た衣装が、ナチス・ドイツの軍服に酷似していたとして、公式サイトで「嫌悪感」を表明。「不適切で非常に侮辱的な表現」と批判し、総合プロデューサーの秋元康氏らに謝罪を要求。所属レコード会社が公式に謝罪する事態となった。

また、11年春にも、氣志團がナチス親衛隊の制服に似た衣装でテレビに出演したとして、謝罪を要求。所属事務所が公式に謝罪した。