熊本県立大、禁煙治療費を最大1万円助成 学生、教職員対象に

熊本県立大は21日、禁煙外来を受診し、禁煙治療を終えた学生や教職員を対象に治療費の助成を始めたことを明らかにした。1人1回に限り最大1万円を助成し、受動喫煙の機会を減らす。

 7月から行政機関などの敷地内を原則禁煙とする健康増進法の改正を踏まえた措置。大学が学生らの禁煙治療の治療費を助成するのは珍しい。

 助成事業は5月10日に開始。学生や教職員はどの医療機関に通院してもよく、治療終了後に領収書を添えて大学側に請求すれば助成を受けられる。県職員の福利厚生を担う「地方職員共済組合県支部」が同様の事業を実施しており、参考にしたという。

 同大総務課によると、喫煙の程度にもよるが、通常は治療終了までに5回ほどの通院が必要。ニコチンを皮膚から吸収する「禁煙パッチ」の処方などで1万~2万円の治療費が生じるという。

 同大は、7月1日から敷地内を全面禁煙とする方針も公表。同課は「望まない受動喫煙を防止し、学生や教職員の健康増進に努めたい」としている。(臼杵大介)

(2019年5月22日付 熊本日日新聞朝刊掲載)