<三陸沿岸道>気仙沼と宮古直結 釜石北-大槌間が開通

東日本大震災の復興道路として国が整備を進める三陸沿岸道の釜石北(釜石市)-大槌インターチェンジ(IC、岩手県大槌町)間の4.8キロが22日、開通した。唐桑南(気仙沼市)-宮古中央(宮古市)IC間の106キロが全てつながり、沿岸被災地の交流拡大や産業振興への効果が期待される。
 大槌IC付近で式典があり、達増拓也岩手県知事が「地域発展のための重要なインフラであり、復興が力強く後押しされる」とあいさつ。鈴木俊一五輪相(衆院岩手2区)は祝辞で「異例の速さで工事が進んだ背景には震災の犠牲者がいる。しっかり活用しなければならない」と呼び掛けた。
 同区間は釜石ジャンクション(JCT、釜石市)と山田南IC(岩手県山田町)間23キロを結ぶ釜石山田道路の一部で、開通区間を含めた総事業費は約1038億円。今回の開通で気仙沼-宮古の所要時間は6分縮まり、約1時間50分となる。震災前と比べると約50分の短縮となった。
 国は仙台港北IC(仙台市)-八戸JCT(八戸市)間を復興道路と位置付け、2020年度までの全線開通を目指す。今回で全長359キロのうち261キロが開通した。本年度はさらに2区間計9.1キロの開通が予定される。