宮城県観光キャラにポケモン「ラプラス」就任 県内の施設に「乗れる」ラプラスも

「ポケモン」のキャラクター「ラプラス」が宮城県観光キャンペーンキャラクターに就任した。7月8日、ホテルメトロポリタン仙台(仙台市青葉区中央1)で就任式が開かれた。

お披露目された「ラプラスフロート」

 県では本年度、親子3世代・ファミリー層をターゲットに据え、5月~9月に「サザエさん」とのコラボレーションを展開。サザエさん一家が登場するガイドブックやポスター、PR動画を制作したほか、旅行会社と連携した家族旅行プランの販売を行っている。現在、テレビアニメのオープニング映像は「宮城県バージョン」となっており、今月7日から「夏編」に切り替わった。 [広告]

 「ポケモン」とのコラボレーションは、東日本大震災の復興支援イベントとして2016(平成28)年11月、「ポケモンGO」でラプラスが出現しやすくなるゲーム内イベントを宮城・福島・岩手の沿岸部で実施したのがきっかけ。期間中石巻市には約10万人が訪れ、約20億円の経済効果をもたらした。

 今回、背中に人を乗せて泳ぐ「のりものポケモン」のラプラスに乗って仙台・宮城を旅してもらうイメージで観光客を呼び込もうと「みやぎ応援ポケモン」として10月~3月の観光キャンペーンキャラクターに起用。版権使用料の免除などポケモン社(東京都港区)の全面協力を得た。地方自治体とポケモンのキャラクターのコラボは6例目で、東北では福島県と「ラッキー」、岩手県と「イシツブテ」に次ぐ3例目。

 10月からのキャンペーンでは「サザエさん」とのコラボ同様、ガイドブックやポスター、PR動画の制作と家族旅行プランの販売に加え、宮城オルレとの連携、ほかさまざまな企画を展開予定。2016年のような「ポケモンGO」との連動の有無を含め現時点で詳細は明かせないとし、9月に都内で発表する。

 キャンペーンへの機運を醸成する目的で、7月からプレ企画としてラプラスの姿をかたどったフロート(水上遊具)と足こぎボートを県内の施設に用意する。1人乗りの「ラプラスフロート」はポケモン社が監修し、プール併設宿泊施設や市民プールなど県内16カ所に計30台を用意。定員3人の足こぎボート「ラプラスボート」はポケモン社がデザイン、製造し、花山青少年旅行村(栗原市)と国営みちのく杜(もり)の湖畔公園(川崎町)に合わせて6艇を寄贈する。

 記者発表会で就任式を終えたラプラスは仙台パルコに移動し、仙台・宮城観光PRキャラクター「むすび丸」と共にPR活動を行った。記念撮影の列に並んでした20代女性は「全国から多くの人が宮城に来るきっかけになっていいと思う」と話していた。