JT、「わかば」「エコー」「ゴールデンバット」銘柄廃止へ

日本たばこ産業(JT)は24日、明治から昭和40年代に掛けて登場した「わかば」「エコー」「ゴールデンバット」の3銘柄を10月以降、在庫分の販売をもって廃止すると発表した。

 専売公社時代「3級品」と呼ばれた銘柄で、9月末の「旧3級品特別たばこ税率」の撤廃に伴い価格上昇が免れないためという。

 3銘柄の発売は、ゴールデンバットが明治39(1906)年、わかばは昭和41(1966)年、エコーが43(1968)年。安価な価格で支持されてきた。専売公社時代の国の専売納付金制度で「3級品」と呼ばれた紙巻きたばこは納付金率が低く抑えられており、たばこ税制度へ移行する際に特別措置として別枠の税率が設定された経緯がある。

 平成27年度の税制改正で旧3級品に対する税率の段階的撤廃が決定。税率は28年4月から1年ごとに引き上げられ、今年9月末で撤廃となる。このためJTは、値上げに伴う販売数量減により品質維持が難しくなると判断、銘柄の廃止を決めた。製造終了時期や10月以降の在庫の販売価格については「未定」としている。

 わかばとエコーの2銘柄では9月中旬に「わかば・シガー」(20本入り360円)「エコー・シガー」(同350円)を発売する。いずれもリトルシガーと呼ばれる製品で、たばこ葉を原料にした巻紙を用いた葉巻の一種に位置づけられる。紙巻きたばことは異なる税率となり、結果として味わいを維持しながら現行品と同価格にできたという。ゴールデンバットについても、今年2月に北海道限定でリトルシガー2品目を投入した。