宮城産牛のDNA不一致、新たに6頭 別の父牛の精液使用

宮城県石巻市の獣医師が人工交配した宮城県産和牛のDNAが父牛と不一致だった問題で、新たに6頭のDNAが一致しなかったことが19日、全農県本部などの検査で分かった。これまでの判明分を含め、DNAが一致しない牛は計23頭となる。
 県や県本部によると獣医師の人工交配で生産されたと確認され、存命するのは260頭。うち206頭の検査を既に終えた。新たに判明した6頭のうち1頭は繁殖用雌牛で、残りは子牛(雄2頭、雌3頭)だった。
 血統書の子牛登記や登録証には県基幹種雄牛の「豊北茂」「好平茂」などが父牛と記載されていたが、検査の結果、別の父牛の精液が使われていたことが明らかになった。
 県本部などは残る54頭のDNA検査を進めている。県の立ち入り検査に対し、獣医師は「不注意や勘違いで精液を取り違えた」などと説明している。獣医師が交配した子牛は5月以降、全頭でDNA検査を実施。クリアした牛を市場に出荷している。