実入り良し アカガイ漁 順調な船出 名取・閖上

東日本大震災の津波被害を受けた宮城県名取市の閖上漁港で1日、今季のアカガイ漁が始まった。昨季は貝毒のため断続的に出荷自粛が続いたが、順調な滑り出しとなった。操業は来年6月末まで。
 出漁したのは、県漁協仙南支所・閖上の漁船10隻。午前6時半の操業開始とともに、岩沼市沖約3キロの漁場で籠状の漁具「マンガン」を使い、アカガイを収穫した。初日は約850キロの水揚げがあり、仲買人による入札で1キロ当たり4700円の最高値が付いた。
 出漁した永福丸船長の沼田洋一さん(60)は「実入りが良く、色もいい。消費者においしい閖上のアカガイを届けたい」と話した。
 閖上のアカガイ漁は昨季、貝毒の頻発により、10カ月間の漁期のうち、37日間しか操業できなかった。2018年のアカガイの水揚げ量は前年比58.2%減の21.3トンにとどまった。