ワイン醸造用ブドウ栽培3年目 宮城・南三陸でようやく初収穫

宮城県南三陸町の南三陸ワイナリーは6日、町内で栽培しているワイン醸造用のブドウを初めて収穫した。
 社員が入谷地区の山間部の農地で、白ワイン用のシャルドネを枝から摘み取った。収穫量は約30キロで、天候不順による生育の遅れやハクビシンによる食害で目標の3割にとどまった。
 ブドウ栽培は2017年春、当時の地域おこし協力隊がワイン造り事業の一環で始めた。南三陸ワイナリーが活動を引き継ぎ、3年目で収穫にこぎ着けた。
 社長の佐々木道彦さん(46)は「糖度が高く、質の良いブドウが実った。南三陸産のブドウでどんな味のワインができるか楽しみだ」と話した。
 ブドウはこの日のうちに委託醸造先の仙台秋保醸造所(仙台市)に運ばれた。7日に仕込み作業を行う。年明けには20本程度のワインが完成する予定。取締役で栽培醸造責任者の正司勇太さん(34)は「南三陸の海産物に合わせて飲めるワインにしたい」と語った。