アイリスとアースクリーン東北 省エネ大賞に東北から2社

一般財団法人省エネルギーセンター(東京)は、省エネの事例や製品を対象とした本年度の「省エネ大賞」を決めた。東北からは製品・ビジネスモデル部門の省エネルギーセンター会長賞に、アイリスオーヤマと空調機器のアースクリーン東北(仙台市)が選ばれた。
 アイリスは、法人向け製品「ラック専用発光ダイオード(LED)照明」が受賞した。物流倉庫内のラックに設置して必要箇所だけを照らすため、従来の天井照明と比べて消費電力量を約20%以上削減できる。
 同社によると、人の動きを感知して自動点灯する人感センサー付きタイプを導入すれば、削減幅は最大約79%まで高まるという。
 アースクリーン東北は、住宅用の空調システム「再生エネルギー併用型デシカントメガクール空調機」が選ばれた。温度と湿度を分離制御する方式で、空気中の水分を除去した上で冷やしたり温めたりするため、エネルギー効率が高い。
 除湿剤の脱水には、住宅用太陽熱集熱器などでつくる低温の温水を利用。冷却器は水の気化現象で外気や室内の空気を冷やす。フロンなどの冷媒ガスを使わず、二酸化炭素の排出を大幅に削減できる。
 アイリスの受賞は2015年度から5年連続6回目。担当者は「今後も地球環境に配慮した製品開発に取り組み、さらなる省エネ社会の実現に貢献したい」と話す。
 アースクリーン東北は17年度に続き2回目。今野賢一社長は「受賞によって認知度が高まれば、製品の普及も進む。二酸化炭素排出量の削減に少しでも役立ちたい」と語った。