休校措置とらず「政府の説明は整合性なし」 和歌山 九度山町

政府の要請を受け、全国の多くの学校で臨時休校が始まる中、和歌山県九度山町は授業を続けることを決めました。町長は「学校を臨時休校としながら学童保育を続けるという政府の説明には整合性がないと感じた」と話しています。

九度山町では政府が要請する臨時休校について対応を検討し、休校の措置はとらず授業を続けることを決めました。

町内には小学校と中学校が2校ずつあり、教育委員会によりますと、給食の準備が整うまで授業は当面午前中のみとしますが、週内には通常どおりの授業を再開させる予定だということです。また、卒業式については規模を縮小して実施することにしています。

九度山町の岡本章町長は「学校を臨時休校としながら、学童保育を続けるという政府の説明には整合性がないと感じた。町民からも続けてほしいという声がたくさん届いている。子どもたちにはふだんどおりの生活を送ってもらうことが、いちばんよいと考えた」と話しています。

中学3年生の男子生徒は「中学校生活がこれで終わるかと思っていたけど、友達にきちんとお別れのことばを伝える時間ができたのでよかった」と話していました。
【“保護者の負担大きい”石川 輪島は休校見送り】石川県輪島市では保護者の負担が大きいうえ、学童保育などでの感染拡大も懸念されるとして、2日からの小中学校の休校を見送り、2日朝も子どもたちが登校しました。

このうち輪島市横地町にある河原田小学校では、2日朝もランドセルを背負った全校児童およそ40人が登校しました。

中にはマスク姿の児童もいましたが、子どもたちは、学校の玄関に立つ先生に「おはようございます」と元気よくあいさつしたあと、それぞれの教室に向かっていました。

輪島市には市立の小中学校が合わせて12校ありますが、市の教育委員会は、保護者の負担が大きい上、学童保育などでの感染拡大も懸念されるとして、2日からの休校は見送りました。

そして市の教育委員会で今後の対応をさらに検討した結果、保護者が希望する児童については学校で受け入れて自習してもらうなどの対応をとったうえで、今月9日から23日まで市内の小中学校を休校とすることを決めました。

河原田小学校の小向敦子校長は「今のところ、子どもたちはふだんと変わらず、不安を感じている様子はないと思います。児童の健康を第一に考え、対応していきます」と話していました。