宮城県、軽症者滞在100室を確保 仙台中心部のホテル

村井嘉浩知事は22日の定例記者会見で、新型コロナウイルスに感染した軽症者と無症状者の療養先として6月末~9月、新たに仙台市中心部のホテル1棟(100室)を借り上げると明らかにした。

 現在の滞在先となっている青葉区作並のホテル「La楽リゾートホテルグリーングリーン」(200室)は6月末までの契約で、代替施設を確保する必要があった。名称はホテル側の希望で非公表。
 ホテルには県職員と看護師が常駐し、病状に応じて医師が電話で助言する。療養先を市中心部に変えた理由について、村井知事は「患者の容体急変時、(感染症指定)医療機関に素早く移送できる」と説明した。
 新型コロナの感染者は18日に仙台市、22日には塩釜市で確認された。村井知事は「今後も患者は必ず出る」と言及。第2波の襲来を前提に「新しい生活様式」の導入を県民に繰り返し求めていく姿勢を強調した。
 県境をまたぐ移動自粛要請の全面解除に絡み、村井知事は「(地域経済は)本格的ににぎわいが戻っている状況にない」と指摘。県議会6月定例会で審議する需要喚起策によって県内経済を刺激したい考えを示した。
 集団感染などが発生した施設の利用者に感染の可能性を通知する「みやぎお知らせコロナアプリ(MICA)」の対象施設の追加も発表された。カラオケと飲食店のほか、青葉区の県美術館と泉区の県図書館、多賀城市の東北歴史博物館を加える。