「みやぎアラート」開始 13日時点でレベル2 宮城県、病床数の目安提示

宮城県は13日、新型コロナウイルスの感染状況に応じた必要な医療体制を独自に示した「みやぎアラート」の運用を開始した。レベルは0~4の5段階で、設定には客観的な関連指標を用いる。協力医療機関の通常診療や経営面への支障が小さくなるよう、患者の増減に応じて必要な病床数を明確にする。医療関係者向けの目安だが、県民にも警戒の参考にしてもらう。13日時点はレベル2。
 みやぎアラートのイメージは表の通り。直近7日間の新規感染者数と病床占有率を「基本指標」に採用。患者を受け入れる県内の医療機関はすぐに対応できる「即応病床」と、レベルが1段階悪化した場合に備えて「準備病床」も用意する。軽症者や無症状者が入る宿泊療養施設の室数も増減させる。
 県と医師らで構成するアドバイザーチーム(部会長・賀来満夫東北医科薬科大特任教授)が毎日レベルを決める。基本指標に加え(1)クラスター(感染者集団)の発生(2)感染者数が2倍になるまでにかかる「倍加時間」(3)感染経路不明者数(4)重症者数(5)宿泊療養施設の稼働率-を加味して判断する。
 レベル2以上の場合は全国の感染状況などを踏まえ、不要不急の外出自粛といった県民への呼び掛けを検討する。
 県が推計した新型コロナの最大感染者数は669人で、内訳は入院患者442人(重症患者63人)、宿泊療養者227人。1日当たりの最大新規感染者は52人。県内で確保すべき医療体制は即応病床が最大450床(重症65床)、宿泊療養施設が300室と見積もった。
 みやぎアラートは13日、県庁であった対策本部会議で示された。PCR検査体制の強化を巡り、県は検査機器を順次購入し、県内で1日最大1000件が検査可能となる見通しを示した。現在は1日360件。