「節約応援」一斉値下げ 東北のスーパー、相次ぎ企画

東北のスーパー各社が今月、最長2カ月にわたる一斉値下げ企画を相次いで始めた。天候不順の影響で青果が高値で推移する上、新型コロナウイルスの感染拡大による収入減少で節約志向が高まっているのに対応した。家計応援に加え、値段を長期間据え置いて売り場での密集を避ける狙いもある。
 仙台市泉区のみやぎ生協南光台店では3日、高値の野菜を前に考え込む買い物客が目立った。同区の無職女性(69)は「野菜が高くて買えない」と嘆く。同区の無職男性(83)は「大好きな果物は缶詰の方が安いくらいだ」と肩を落とす。
 仙台市中央卸売市場によると、天候不順に伴う収穫量減少で8月上旬から青果が高騰。レタスは平年の最大2.3倍となった。現在はキャベツが2割、白菜が1割高いという。
 みやぎ生協は生鮮以外の商品を安くして消費を喚起しようと、3日から宮城、福島両県の63店でレトルトカレー、コーヒー粉、食器用洗剤など300品目を最大3割下げた。企画は10月21日まで。
 三浦雅浩南光台店長(59)は「安定供給できる商品を安くした。家での食事が増える中、少しでも暮らしの応援をしたい」と話す。
 イオン東北(秋田市)も今月2日~10月27日、東北6県のグループ128店で500品を最大3割下げる。コロナ下では6、7月に続く第2弾。対象を200品増やし、中食需要の高まりで人気のレトルト食品や菓子を中心に集めた。
 イオンスタイル仙台卸町(仙台市若林区)には特設の売り場も。川澄幹浩店長(50)は「対象商品は期間中いつでも同じ値段。混雑を避けて来店してほしい」と呼び掛ける。
 ヨークベニマル(福島県郡山市)やウジエスーパー(宮城県登米市)でも一斉値下げを実施している。