コーヒーラボに直営カフェ 仙台・茂庭 「スペシャルティ」のおいしさ発信

自社焙煎(ばいせん)コーヒー卸などを手掛ける東北萬国社(山形市)は20日、最新の機器を体験できる「コーヒーラボ」併設の直営カフェを仙台市太白区茂庭にオープンする。山形、宮城両県で3店舗目で、ラボ併設店は初めて。親子向けに教室を開くなど、コーヒーの魅力を広く発信する。
 店名は「萬國珈琲(ばんこくこーひー)仙台茂庭店」で、10日にメディア向け内覧会を開いた。6月に青葉区から新築移転した仙台支社(鉄骨2階、延べ床面積458平方メートル)の1階にカフェ(28平方メートル)、2階にラボ(103平方メートル)がある。
 カフェでは同社主力の高品質な「スペシャルティコーヒー」を提供。清涼感を感じさせる店オリジナルの「茂庭ブレンド」や、ウイスキーのたるで熟成させた豆を使い、窒素ガスを加えて黒ビールのような見た目に仕上げた「ナイトロコーヒー」などが楽しめる。
 豆のほか、ソフトクリームの原材料も販売し、「シャインマスカットのパフェ」(季節限定)といったデザートを充実させた。
 カフェには焙煎機(10月導入予定)を置き、ラボは最新のエスプレッソマシンなどを備える。新型コロナウイルスの感染予防策を講じながら体験教室やセミナーなどのイベントを開く予定で、東北各地の飲食店開業希望者らの試作やトレーニング目的の利用も想定する。
 中村明子社長は「スペシャルティコーヒーに親しんでもらえるよう情報発信に力を入れる。コーヒー業界を目指す人の力にもなりたい」と話す。

店内のカフェでは珈琲の入れ方などの相談にも応じる