大きすぎる関羽像、違法建築認定で移転へ 中国・荊州

中国で、湖北省荊州市にある三国時代の武将・関羽の「大きすぎる」銅像に注目が集まっている。

 人気の観光名所だったが、規定を上回る巨大さに市当局が違法建築物と認定し、移転させることを決めた。

 荊州は三国時代に多くの戦いが繰り広げられた要衝で、蜀の関羽ゆかりの地。

 市の資料などによると、関羽像は青銅製で高さ57・3メートル。2016年、建築物の高さを24メートル以下と規定する「古城歴史地区」にたてられた。建設業者が提出した計画書には台座部分の申請しかなく、その後も業者は追加の申請をせず像の建築を進めた。市も問題にすることなく、像が完成。昨年4月になって、規定違反が明らかになった。市のずさんな対応にも批判があがっている。

 業者は中国メディアに「ギネス新記録を目指そうと、当初は高さ88メートルの予定だったが、史跡と近いことを考慮して低くした」と説明。「建築物ではなく、芸術作品という認識だった」と語った。(上海=宮嶋加菜子)