フルーツカクテルで被災地支援 東松島産イチゴなどの果汁入り発泡酒発売

酒類卸売会社ルーチェ(東京)と日本航空は、地方の果物を使った発泡性フルーツカクテル「フルーツリング」の第2弾を12月1日に発売する。今回はともに東日本大震災で被災した宮城県東松島市産イチゴと岩手県陸前高田市産ユズを原料にした。被災地の産業支援と観光振興につなげる考えだ。
 日航の地域活性化貢献事業の一環。フルーツリングはフルーツとスパークリング酒を掛け合わせた造語で、麦芽やホップで作った発泡酒に果汁を入れた。
 原料のイチゴは東松島市赤井の農業法人イグナルファームの「とちおとめ」などを選び、フードロスを防ぐため出荷時期を過ぎた完熟イチゴを活用した。ユズは陸前高田市の「北限のゆず」の皮を使った。イチゴの香りが際立ち、甘過ぎずに上品な味わいに仕上がったという。
 26日に東松島市役所で商品発表の記者会見があり、イグナルファームの佐藤雄則社長は「東松島に多くの人が来るきっかけになれば」と話した。北限のゆず研究会(陸前高田市)の佐々木隆志副会長は「生産量を増やして北限のゆずの知名度を高めたい」と語った。
 アルコール度数5%。200ミリリットル入り890円、750ミリリットル入り2700円(ともに税抜き)。東松島市の復興再生多目的施設「あおみな」や日航の公式通販サイトなどで販売する。
 ルーチェは昨年12月、鹿角市産モモと新庄市産レモングラスを使ったフルーツリング第1弾を発売した。