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「100円ショップ」好調 売上高が過去最高を更新

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帝国データバンクは、大手5社を中心とした100円ショップ業界の2020年度の売上高を調査した。その結果、11年連続で増加する見通しとなり、大手5社の業績好調を背景に過去最高の売り上げを更新することがほぼ確実となった。

 100円ショップは、ファッション性や実用性に優れた商品をワンプライスで提供することで消費者の支持を集め、規模を拡大してきた。

 ダイソーなど大手5社の店舗数は、19年度期末時点で7600店を超えていて、10年間で4割以上増加した。積極的に出店を重ね、19年度の売上高は8722億円に到達。20年度は新型コロナウイルスの影響を受けたものの、消費者の自宅にいる時間が増えたことによって日用品や生活雑貨類の需要が急増した。

 総務省による家計調査を基にした雑貨類の支出をみると、20年度の第3四半期は、前年を1割上回り、緊急事態宣言が発出された20年度第1四半期も前年を超えている。支出は前年を上回って推移していて、生活用品や雑貨類への需要が高まったことが分かる。

  コロナ禍で外食は控える一方、中食や自炊ニーズが高まったことによって、鍋などキッチン用品の需要が増えた。清掃商品や生活消耗品、手芸品、インテリア用品など「おうち空間」を飾る雑貨需要が増えたことも背景にある。

 こうした状況から、大手家具店やホームセンターなどと同様、生活雑貨からDIY用品まで幅広い品目をそろえる100円ショップは存在感を増した。コロナ禍での所得減などで高まった消費者の節約志向も追い風となり、実用的で割安感がある100円ショップでは各社とも好調な売り上げが続いている。

 ファッション性の高い雑貨で女性顧客層に人気のセリアは、21年3月期の売上高を従来予想から上乗せし、前年比1割の増収となる1987億円を予想。売り上げ・利益ともに過去最高を更新する見通しを立てた。

 大手の一角を占めるキャンドゥも、20年11月期の売上高は連続増収を記録し、引き続き増収が見込まれる。各社とも、自宅で過ごす時間が増えたことによって清掃道具など家庭用品全般の売れ行きが順調だった。

●大手5社の累計店舗数は8000店超に

 100円ショップは、引き続き消費者の根強い節約志向から底堅い需要が見込まれる。そのため各社は積極的に出店を進めている。このペースが続くと21年度中には大手5社の累計店舗数が8000店を超えるとみられる。

 また消費者の「プチぜいたくニーズ」をくすぐる300円ショップなど、高価格帯の出店も盛んで、出店競争の加速に伴い100円ショップを含めたワンプライス業態全体の飽和感も強まっている。

一方で21年2月には、全国的に知名度の高い300円ショップの「ミカヅキモモコ」が経営破綻した。同業他店との競争激化に加え、インバウンドの失速によって店舗への来客数が落ち込んだことが要因で、価格帯や立地、顧客層によっても明暗が分かれている。

 出店競争が加速するなか、既に同業や自社ブランド間での顧客獲得競争は激化している。「薄利多売」の100円ショップ各社が生き残るには、クオリティーやデザインの見直し、最新のトレンドや細かな需要をつかむ新商品の投入など、価格面以外の魅力を訴求する戦略が求められている。

 その中でダイソーは、「100円ショップ」の基本スタイルを保ちつつ、300円プライスの「THREEPPY」を拡大させるなど、高額商品も織り交ぜた商品作りをしている。実際に、同社が発売した電子メモパッドは価格が500円(税別)と、100円ショップとしては高額ながら、実用性の高さとコストパフォーマンスの良さがSNSを中心に話題となり、店舗によっては一時的に品切れとなっている。

 キャンドゥにおいては、今後300円など高価格商品のラインアップを拡充していく。一方セリアでは高価格帯を意識しつつも100円均一の姿勢を維持する。大手であっても各社の戦略は多様だ。

 新しい生活様式のなか、100円ショップ各社はいかなる戦略を打ち出していくのか。