個人的に気になること

色々なものが雑多にファイリングされています。

ガチャガチャ専門店、宮城でも出店攻勢 かつて「キン消し」、今の人気は?

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硬貨を入れてハンドルをぐるり1回転させると、グッズ入りのカプセルが転がり出る販売機「ガチャガチャ」の専門店が、宮城県内でも幹線道路沿いの大型商業施設を中心に続々オープンしています。子どもから大人まで世代を問わない人気の魅力や、専門店が年々増加している背景を探りました。
(編集局コンテンツセンター・佐藤琢磨)

明るく入りやすい雰囲気の白牡丹本店。開店直後から来客が絶えない=24日、仙台市青葉区

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大人の女性多く

 仙台市青葉区一番町の白牡丹本店は1階部分に、アニメのキャラクターや動物のガチャガチャ約310台を置いています。友人らとにぎやかに、あるいは1人で黙々と楽しみ方はそれぞれですが、店内は宝探し感覚でお目当ての商品をゲットするのに夢中な客の姿が絶えません。
 客層は予想通り週末は家族連れがメインですが、平日は成人の女性が多いといいます。常務の上野啓介さん(49)が「アニメキャラクターは幅広い年代で人気です。女性はレトロで精巧なミニチュアなども熱心に回していますね」と最近の傾向を教えてくれました。
 取材にうかがった5月下旬の平日、夫婦で訪れた宮城県大崎市の会社員佐藤由規さん(27)が選んだのは漫画「ジョジョの奇妙な冒険」のフィギュア。「いつも探していて、見つけたらすぐ回しちゃいます」と笑顔を見せました。友人と純喫茶メニューのミニチュアを回した仙台市泉区の女子大生(20)は「3回挑戦したけど狙ったのは出ませんでした」と悔しそうです。
 バラエティーにあふれる商品が多数そろっていることに加え、狙った商品が出るか最後まで分からないドキドキ感が購買欲をそそります。上野さんは「家族や友人と一緒にハンドルを回す体験、そして結果を共有できるということも大きな魅力の一つではないでしょうか」と目を細めます。

ガチャガチャの商品。(中央から時計回りに)イヌワシのフィギュア、ケーブルに飾る鳥のマスコット、純喫茶マッチ箱入りふせん、実際に音が鳴るピンポンスイッチ

50年以上愛され

 上野さんによると、いわゆるガチャガチャの「カプセルトイ」は米国のガム販売機が発祥です。日本に設置されたのは前回の東京五輪が開かれた1964年ごろとされ、その後ガムはおもちゃが入ったプラスチック製カプセルに置き換えられました。当時の価格は10円か20円でした。
 80年代に入り、スーパーカーや人気漫画「キン肉マン」の消しゴム(愛称キン消し)で一大ブームを巻き起こします。第1次ブームとされるこの頃から、価格は100円が多くなっていきます。
 90年代、忠実な塗装で精巧に作られたウルトラマンなどのハイグレードフィギュアの登場で第2次ブームが到来しました。さらにタカラトミー、バンダイといった大手が価格設定の変更が可能で省スペース型の販売機を開発。商業施設などへの設置が拡大し、価格は200円台が主流となっていきます。
 2012年、食器の縁に飾ることができるOL風女性のミニチュア「コップのフチ子さん」の発売によって第3次ブームを迎えます。現在では40社ほどのメーカーが毎月約250種類にも上る商品を発売しています。
 根強いガチャガチャ人気の理由を上野さんは、第1次や第2次のブームにまだ子どもだった世代が親になったことも一因だとみています。「ガチャガチャを欲しがる子どもの気持ちを親が理解できている。『買ってあげる』というより一緒に楽しんでいるように感じます」と笑います。

さわやかな緑色の内装が特徴的なシープラBiVi仙台駅東口店。「ずんだ豆」がテーマだという=25日、仙台市宮城野区

売り上げ月500万円

 北海道帯広市のトーシンが運営する専門店のシープラは仙台市内に三つの大型店舗を展開しています。約600台を置いている宮城野区のBiVi仙台駅東口店は1カ月に約500万円を売り上げるそうです。
 同社は19年3月、イオンモールなど大型商業施設を中心に有人大型店舗の出店を開始しました。この2年余りで北海道や東北、関東などに直営の29店舗を展開しています。
 シープラの仙台地区担当高谷勇吾さん(25)は「コロナ下で出店を控える企業が多いこの時期こそチャンス」と意気込みます。宮城県利府町のイオンモール新利府南館に出店したガチャガチャの森(福岡市)を念頭に「専門店の進出は宮城で確実に増えています」と言います。
 専門店の出店が拡大している背景には、小まめな入れ替えが可能なほど新商品の開発が相次いでいることもあります。シープラでは毎日約30種類を入れ替えているそうで「品ぞろえが新鮮で、どんな人でも何かしら興味を引くものが見つかるほどジャンルも多彩になりました」と高谷さんは胸を張ります。
 コロナ下にあって、ガチャガチャ市場は20年度の売上高が約400億円と右肩上がりを続けます。最大手バンダイが東京都内に3000台超の「ガシャポンのデパート池袋総本店」を開店させるなど、業界全体が大いに活気づいてます。
 高谷さんは「まさに第4次ブームの真っただ中。本年度中に全国50店舗の出店を目指します」と力強く語ります。かつての小さい駄菓子屋の軒先から、現代的な大型商業施設に専門店を構えるほどに成長したガチャガチャ。勢いは今後も続きそうです。