中外製薬、コロナ治療「抗体カクテル療法」の点滴薬を承認申請

中外製薬は29日、「抗体カクテル療法」と呼ばれる点滴薬を、新型コロナウイルス感染症の治療薬として厚生労働省に承認申請したと発表した。審査期間を短縮する「特例承認」の適用を求めている。この点滴薬は、新型コロナの回復者の抗体を利用するなどして作った「人工抗体」を二つ組み合わせたもの。米製薬企業リジェネロンが開発し、新型コロナに感染したトランプ前大統領が投与を受けたことでも知られている。

 海外の臨床試験では、入院や死亡のリスクを7割減らす効果などが確認されたといい、既に米国などで緊急使用許可を得ている。

 承認された場合、中外製薬は、2021年分の国内への供給量を確保することで政府と合意している。