福山雅治が異例の声明 あえての問題提起…この事実を重く受け止めなければ

歌手の福山雅治(52)が、10日に放送された自身のラジオ番組で、週刊誌のプライベート報道に対する思いを吐露した。今月発売の週刊誌が、モザイクをかけた状態で福山の子どもの写真を掲載。デビューして30年間、自分自身に関する週刊誌記事には「完全スルー」を貫いてきた福山だが、今回ばかりは「黙っているということはできない」として自粛を求めた。

 福山は子どもが毎日通る道で知らない人が写真を撮影していること、出版社側のさまざまな人間が子どもの顔を知っていること、その写真のデータがいつでもモザイクを外せる状態で共有されていることに「怖い、恐ろしい」と訴えた。

 芸能人がこうした報道に苦言を呈することは、これまであまりなかった。だが、福山は親として子どもを守らなければいけない立場。「黙っているっていうのは子どもに対して説明がつかない。子どもに対して、きちんと説明できる状態、十分に納得してくれる状態にするのが親としての務め」と発言に至った理由を明かした。

 昨今、芸能人に子どもが誕生した際、名前や誕生日など詳細を公表しないケースが増えている。これは子どもを特定されたくないという親の意思の表れだ。福山もファンクラブサイトで子どもの誕生は報告していたものの、これまで公の場では一切子どもについて発言してこなかった。

 今年5月には、同じ事務所に所属する俳優賀来賢人(32)も、週刊誌に子どもの写真が掲載され声を上げた。自身のSNSで「もし次、私の子供を盗撮した記事を例えモザイクをつけたとしも、載せた場合、私は本当に怒ります。もうやめてくれませんか?」と訴えている。2人の所属事務所は今月7日、所属アーティストの家族や親族への取材行為や、写真の掲載を控えることを求める声明を出している。

 週刊誌の芸能記事の多くは、大衆の興味を引くような芸能人の私生活に関する記事だ。福山自身も一般人が抱く「どんな子どもなんだろう」という興味については「否定はしない」とした。その上で、「守られるべきものが守られていない」と、報じる側のモラルに疑問を呈した。

 異例とも言える福山の声明は、SNS上で「「親として当たり前のことを言っただけ」という賛同の声が多く見られる。福山は今後も同様のケースがあれば、声を上げると言っている。これまでどんな憶測記事を書かれても黙っていた福山があえて口を開いたという事実を、重く受け止めなければならない。