「モザイク除去」トレンド入り AIでAVを無修正のように加工し逮捕 技術力に驚くツイ民相次ぐ

人工知能(AI)を使ってアダルトビデオのモザイクがなくなるよう加工したなどとして、京都府警が著作権法違反とわいせつ電磁的記録媒体陳列の疑いで、兵庫県高砂市の自称画像クリエーターの男(43)を逮捕したとのニュースが18日、多くのメディアで報じられた。この一件にネットユーザーの注目が集まり、同日午後のツイッターで「モザイク除去」というワードがトレンド入りした。

産経ニュースによると、男は解像度の低い映像を鮮明にする「TecoGAN」と呼ばれるAIなどを使い、アダルト動画のモザイクがないように見せる加工をしていた。このAIがモザイクの加工に使われた事件の摘発は全国初という。昨年11月に設立したウェブサイトで会員から加工の依頼を受注。加工した作品をネット上に保存し、会員にダウンロードさせていたようだ。今年8月までに約1100万円を売り上げていたとみられ、府警が余罪を調べていると報じられている。

このニュースにネット民が反応。「モザイク除去」を見出しに取ったメディアもあり、ヤフーリアルタイム検索やツイッターのトレンド上位に「モザイク除去」がランクインした。

ツイッターには、「AIでモザイク除去 すごい時代になったな」「相当なIT技術を持った人に違いない もっと別のとこにその技術を使ったら良かったのに」「これ別の分野で活かせそう」など、男の“技術力”に舌を巻く反応が相次いだ。

「モザイク除去」がトレンドワードになったことで、AIを使ってモザイクを除去し、加工を施す前の映像を再現する技術と誤解したユーザーも。これには、「モザイク越しに見える映像をAIが解析して一から作り直すから除去ではない」「除去したのではなくAIがモザイクの箇所へ画像処理をした感じだよね」と冷静に指摘する書き込みもあった。

さらには、この技術を実用化するプロセスについて、「モザイク有り/無しの画像を大量に用意して学習させたんだろうか」と想像をめぐらす人も。

「この技術、使おうと思えば企業の内部告発や政府批判する人の顔のモザイクが解析される恐れが」と、通報者保護や思想信教の自由の阻害といった目的で技術が応用されることを懸念するツイートも寄せられていた。