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東北・北海道で死者19万9000人想定 日本海溝・千島海溝地震

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政府は21日、日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード9級の巨大地震が起きた場合、東北や北海道など太平洋沿岸で最大19万9000人が死亡するとの被害想定を公表した。このうち東北は青森、岩手、宮城、福島4県で6万1300人に上る。死者はほとんどが津波によるもので、迅速な避難によって8割減らせると試算した。政府は防災対策の強化を呼び掛け、今後対策を具体化させる。

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季節や時間帯で3通り

 内閣府の有識者会議がまとめた想定の死者数は表1の通り。被害規模は季節や時間帯で「夏・昼」「冬・夕」「冬・深夜」の三つの前提条件でシミュレーションした。津波避難タワーの活用や自治体の呼び掛けによって早期避難できるかどうかも考慮した。

 最悪の被害は「冬・深夜」に起き、早期避難者が2割にとどまるケース。日本海溝の地震で19万9000人、千島海溝では10万人が死亡する。早期避難した場合はそれぞれ4万7000人(76・4%減)、4万4000人(56・0%減)に減少すると推計した。

 さらに建物の耐震化や急傾斜地の崩壊対策を講じることで津波から逃げやすくなり、犠牲者は8割近くまで抑制できるとした。最も死者が少ないのは「夏・昼」に早期避難した場合で日本海溝が6000人、千島海溝が2万2000人。

 東北の死者数は日本海溝が4100~6万1300人、千島海溝が80~1万5000人。青森県で大きな被害が見込まれ、それぞれ4万1000人、7500人と東北で最も多かった。

日本海溝モデル
千島海溝モデル

「東日本大震災を教訓に」

 内閣府は今回、積雪寒冷地が被災地となる点も考慮。津波を逃れた後も長時間屋外にとどまらざるを得ず、低体温症で死亡リスクが高まる「低体温症要対処者数」(表2)という新たな指標を作成した。

 「冬・深夜」の想定で日本海溝では4万2000人、千島海溝では2万2000人と予測。東北最多は日本海溝が岩手県1万4000人、千島海溝が宮城県3900人で、高台で孤立しがちな地域は津波を逃れても命に危険が及ぶ課題が浮かび上がった。

 二之湯智防災担当相は21日の閣議後記者会見で「想定は東日本大震災を教訓に命を守ることを主眼として作成した。正しく恐れ、防災意識の向上につなげることが大切だ」と述べた。

 日本海溝・千島海溝沿いでは過去に繰り返し巨大地震が起きている。内閣府は2020年4月と9月、岩手県と北海道で最大30メートル近い津波が到達するとの想定を発表。地震の発生確率は「切迫した状況」とした。

[被害想定の前提条件]東日本大震災後に整備した防潮堤は全て破壊される想定。パターンは(1)明るい時間帯で避難しやすく、木造建築物内の滞留人口が少ないため倒壊による人的被害も抑えられる「夏・昼」(2)積雪や凍結で避難速度が低下する上、火気の使用によって出火や延焼による被害が増える「冬・夕」(3)就寝中で避難準備に時間がかかり、暗闇で避難速度がさらに低下することで被害が最も多くなる「冬・深夜」-に設定した。