新型コロナ、新規感染「東高西低」 専門家組織 増加ペースは低下

新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織は17日、会合を開き、「病床使用率が全国的に上昇し、5割を上回っている地域もある。高齢者の感染が増加し、重症者数と死亡者数も増加傾向にある」との評価をまとめた。脇田隆字座長は会見で「北海道や東北、北陸で感染者数が多く、東高西低といえる状況だ。増加速度は夏の第7波よりも遅い」と述べた。

会合では、16日までの直近1週間の新規感染者数が山口県以外の46都道府県で前週を上回り、全国で1・24倍となったことが報告された。増加ペースは8日時点の1・4倍から低下がみられた。

国立感染症研究所は会合で、変異株の置き換わり状況についての分析を提出。不確実性が高いとした上でオミクロン株の派生型「BA・5」の検出割合が低下する一方、オミクロン株の2つの派生型の遺伝情報が交ざった組み換え体「XBB」や、BA・5系統が起源の「BQ・1」の割合が増加しつつあると推定した。

コロナとの同時流行が懸念されるインフルエンザについては、「報告数は全国的に低いレベル」とし、「関西では患者数や休校、学年閉鎖、学級閉鎖が増加傾向」と注意を促した。