『すし銚子丸』回転スタイル終了で業界衝撃! 「一部の愚かな客が…国家的大損失だ」の指摘も

大手回転ずしチェーンの「すし銚子丸」が、回転ずしスタイルを終了すると発表したことを受けて、業界関係者にも衝撃が走っている。

 回転ずしをめぐっては、1月に客の少年が備え付けのしょうゆボトルや湯飲みをなめまわす迷惑動画が拡散。これをきっかけに過去の〝すしテロ〟動画が発掘され、各社が対応に追われる事態に発展していた。

 そんな中、電子タバコの吸い殻をガリの容器に混入させられる被害を受けていた「すし銚子丸」は3日、客による迷惑行為とフードロス対策を兼ねて、回転ずしスタイルを終了して4月26日までにタッチパネルによる注文方式に変更すると発表。ファンからは悲鳴が上がった。

 ついに回転ずしスタイルを放棄する会社が出てきたことに、回転ずし業界に詳しい食品ジャーナリストも「回転ずしは日本が生んだ〝食のエンターテインメント〟で、世界にも輸出されてきた。それが一部の愚かな客の行為によって、足元から崩れようとしている。国家的大損失だ」と困惑を隠せない。

 多くの大手回転ずしチェーンがすしに触れられるゾーンを制限するアクリル板を設置したり、AI監視システムを導入したりと回転ずし文化を守る必死の対策をしてきたが、「すし銚子丸」はより〝すしテロ〟のリスクを排除すべく、回転ずしスタイルをあきらめる苦渋の決断をした。

 食品衛生管理の厳しい米カリフォルニア州では、すしが空気に触れないように透明なトンネルの中を流れていて、客の前で自動開閉するシステムが導入されている。

 しかし、前出の食品ジャーナリストは「これを導入すれば回転ずしスタイルを継続することはできるが、導入コストがばく大でコスト回収のため現状価格を維持できなくなる」と指摘。その上で「今後はできる限りの対策を講じて回転ずしスタイルを守り抜く会社と、あきらめて注文方式にする会社に二極化していく流れは止められないだろう」と予測した。

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「すし銚子丸」の発表は、外国人旅行客にも人気の回転ずしにとって大きな岐路となりそうだ。