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中国で日本人男性拘束…アステラス製薬幹部がなぜ? “6年拘束”経験の男性が語る実態とは

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「スパイの疑いがある」。中国当局がそう説明したのは、アステラス製薬幹部社員の日本人男性です。男性は今月、北京で身柄を拘束されました。中国当局に拘束されると、どうなるのか。かつてスパイの疑いで6年間収監された男性が、私たちの取材に、その実態を語りました。

中国で突如“スパイ容疑”で拘束され、6年にわたり収監されていた鈴木英司さんが、27日、私たちの取材にこたえました。

“中国で6年間拘束” 鈴木 英司さん

「24時間監視付きの部屋で時計もないテレビもない。太陽も見ることができない。本当に頭がおかしくなりますよね」

近年、中国では“スパイ容疑”での日本人拘束が相次いでおり、今月も日本人男性が北京で拘束されています。27日、中国外務省の報道官は、その日本人男性について「この日本人はスパイ活動に従事した疑いがあり、中華人民共和国刑法、スパイ防止法に違反している」と述べました。

スパイ容疑で拘束されたのは、製薬大手・アステラス製薬の50代の幹部社員。関係者によると男性は、駐在期間を終えて帰国直前だったといいます。

取材にこたえてくれた鈴木さんが拘束されたのも、やはり帰国直前でした。

“中国で6年間拘束” 鈴木 英司さん

「車が待ち受けていて『鈴木か?』と(聞かれて)『鈴木だ』と言ったら車の中に押し込められた」

そしてアイマスクをつけられ、どこかもわからない部屋に連れて行かれたという鈴木さん。常に監視が付いていたといいます。そして、拘束理由がわからないまま、取り調べは7か月にわたって続きました。その間、太陽の光を浴びたのは、わずか15分だけだったといいます。

“中国で6年間拘束” 鈴木 英司さん

「そのときは感激しましたね。あぁー、と思いながら(太陽を)見ていた」

鈴木さんはその後の裁判で、過去の中国外務省関係者との会食での何気ない会話で、スパイ容疑をかけられたことを知ったといいます。

“中国で6年間拘束” 鈴木 英司さん

「北朝鮮の中国担当のリーダーがいて、その方が殺されたという情報が日本の新聞には載っていた。『そうなんですか?』と聞いたら、彼(中国外務省関係者)は『知りません』と言った。それだけです」

そして懲役6年の実刑判決を受け、去年釈放されました。

中国政治に詳しい、神田外語大学の興梠 一郎 教授は、このように“スパイ容疑”の理由が明らかにされないまま拘束されることが相次いでいると指摘します。

神田外語大学・興梠 一郎 教授

「しっかりとした根拠が中国側から提示されない。最終的にスパイ罪という罪名が科される」

ただ、拘束されるケースには共通点もあります。今回は現地の駐在員、そして鈴木さんは日中青年交流協会の理事長…と、中国と関係が深い人がスパイ容疑をかけられているといいます。

神田外語大学・興梠 一郎 教授

「習近平政権が治安維持を徹底的にやろうと。日中関係も当然影響しているだろうし」

“中国で6年間拘束” 鈴木 英司さん

「危機管理体制をちゃんとしないと同じことの繰り返し。外務省が対策を講じなければ(外に)出ることはできない。そこをどうするかが大きな課題」

アステラス製薬は、幹部社員の日本人男性が拘束されたことを受けて「外務省と協力しながら情報収集に努め、適切に対応してまいります」とコメントしました。

また、日中外交筋は、男性の釈放に向け「ハイレベルでの働きかけを行っている」としています。