政宗の「弦月」ペーパーウエートに

民芸品販売のこけしのしまぬき(仙台市)が、伊達政宗のかぶとの前立て「弦月」をイメージした文鎮「仙台弦月ペーパーウエート」を製作した。東日本大震災 の津波で大きな被害を受けた石巻市雄勝町特産の雄勝石の台座に、宮城県の業者3社が共同で作ったステンレス製プレートを載せた。メッキや金属加工など宮城 のものづくりの粋を集めた工芸品となった。

台座は横13センチ、縦5センチで、雄勝硯(すずり)生産販売協同組合が供給した。シルバーと黒の2種類がある。
プレート(横11センチ、縦3.5センチ)は、精密機械製造の本田精機(仙台市)が製作。表面のメッキ加工はケディカ(仙台市)が担い、表面の文字は金型製造のキョーユー(宮城県美里町)が彫っている。
しまぬきは春までに200~300個を製作し、1個4000円前後で売り出す予定。
宮城県内の製造業者でつくるみやぎ工業会が、会員の3社と、しまぬきを結び付けた。
しまぬきは2年ほど前から金属を使う新たな工芸品の開発を検討していたが、従来手掛けていたのは木や紙を素材にした製品が中心で取っ掛かりがなかった。工業会に相談し、紹介を受けた3社と協議を重ねてきた。
島貫昭彦社長は「台座は自然物なので一つ一つ形が違うが、金属プレートはミクロン単位の精度で作られている。宮城のものづくり産業が持つ技術の懐の広さを示す土産品に仕上がった」と話している。

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Posted by takahashi