ソニー、楽曲版権数世界首位に…EMI買収で

 ソニーは11日、米投資会社などと連合を組み、英名門音楽会社EMIグループの楽曲著作権の管理部門を、総額22億ドル(約1700億円)で米金融大手シティグループから買収することで合意した。
 ソニーは、テレビ番組や映画、カラオケなどの楽曲利用や音楽配信などを通じて版権利用料を得られるようになる。音楽事業の収益基盤を強化して経営改善を加速させる。
 世界の音楽業界は、ソニーのほか、米ユニバーサル・ミュージック・グループ、米ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)、EMIの大手4社で、アルバム販売の8割以上のシェア(市場占有率)を握っていた。
 EMIの版権部門はソニー連合に、レコード販売部門はユニバーサルの親会社、仏ビベンディに売却され、3大体制に移行する。
 音楽大手の業績は、ネット配信の拡大と海賊版の横行などで厳しさを増している。EMIは2007年に欧州の投資会社に買収されたが、今年2月に米シティに経営権が移っていた。世界3位のWMGも5月、米複合企業に買収された。
 ソニーの音楽事業は11年3月期の営業利益が389億円で、金融事業に次ぐ稼ぎ頭だ。買収によってソニーが保有する音楽の版権は、現在の75万曲から200万曲以上に急増する。
 ただ、今回の買収で、ユニバーサルの楽曲販売の占有率は世界で4割弱となり、ソニーの版権所有数も業界首位になる。
(2011年11月14日09時10分 読売新聞)

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Posted by takahashi