第18回『シルバー川柳』入選作品が発表される

上手なものだと「5・7・5」のわずか17文字に、情景や感情がありありと浮かび上がる川柳。川柳の懐は深く、当サイトでもこれまで「アルバイト川柳」や「オタク川柳」「サヨナラ脂肪川柳」などをご紹介してきた。

今回ご紹介するのは、敬老の日を間近に控えた9月7日に公開された「第18回シルバー川柳」の入選作品である。応募者の平均年齢は69.2歳だというが、それだけに深みがある珠玉の作品がズラリと揃っているぞ。

・味わい深い作品

今年で18回目を迎えたシルバー川柳。シルバー川柳とは文字通り「シルバー層(高齢者層)」をテーマにした川柳のことで、シニアたちの境地が垣間見える “味わい深さ” こそが最大の特徴だ。

今回発表されたのは、応募総数7872句の中から厳しい審査を勝ち抜いた「入選作品20句」である。以下で一気にご紹介しよう。

・第18回「シルバー川柳」入選作品


デイサービス 「お迎えです」は やめてくれ


ベンツから 乗り換えたのは 車椅子


朝起きて 調子いいから 医者に行く

百年も 生きりゃ貯金に 先立たれ


仲いいね いいえ夫は 杖代わり


「インスタバエ」 新種の蝿かと 孫に問い


うまかった 何を食べたか 忘れたが


Siriだけは 何度聞いても 怒らない


靴下を 立って履くのは E難度


「ご主人は?」 「お盆に帰る」と 詐欺に言い


もう止めた 検査ばかりで 病気増え


お揃いの 茶碗にされる 俺と猫


納得を するまで計る 血圧計


家事ヘルパー 来られる前に 掃除する


歩幅減り 歩数が増えた 万歩計


私だけ 伴侶がいると 妻嘆く


古希を過ぎ 鏡の中に 母を見る


無宗教 今は全てが 神頼み


君たちも どう生きるかと 子に聞かれ


懐メロが 新し過ぎて 歌えない


いかがだろうか? どれも苦境をポジティブに昇華した素晴らしい作品ではなかろうか? ひとつだけ確かなのは、今はピンと来なくても長く生きていれば「いずれわかる日が来る」ということだ。こんな明るい老人に、私もなりたい。

参考リンク:公益社団法人 全国有料老人ホーム協会