行き場ない旅行客、札幌駅前の地下通路に 暗闇の大都市

6日未明に最大震度7を観測した「北海道胆振(いぶり)東部地震」で、人口200万人の札幌市内では、大規模な停電が6日夜になっても続いた。日が沈んだ後、中心部は明かりも人影も消え、街ごと、暗闇に包まれた。

6日午後10時過ぎ。札幌・ススキノ近くの住宅街では、家々の明かりがつかず、足元の歩道と道路の段差がわからないほど暗かった。一帯のマンションや民家で停電が続き、点灯している信号はわずか。スマホで足元を照らしながら歩く人たちが何人もいた。

繁華街ススキノの交差点は信号がついていたが、周囲の飲食店やコンビニはすべて休業。街の「顔」でもあるニッカウヰスキーの看板が、暗闇に埋もれていた。飲み歩く人たちがぶつからないように避(よ)けながら行き交うはずの場所だが、この日は青信号になっても、わずかな人たちが横断歩道を渡るだけだった。

ススキノから北へ1キロ。日付が変わったころ、JR札幌駅前の大通りでは、地下通路へ続く階段の入り口の照明だけが浮かび上がっていた。普段の地下通路は夜になると閉鎖されるが、この日は地震や停電で道内の交通がストップしたため、札幌市が帰宅困難者らのために開放した。深夜になると、配布された毛布を床に敷いて約40人が体を休めていた。

札幌の友人に会いに来た埼玉県坂戸市の会社員女性(42)は、事前に滞在中のホテルを予約しないで、5日から札幌に入った。急いで宿泊先を探したが満室で見つからなかったという。「行き場がなく、あちこちさまよってここにたどりついた。とにかく早く帰りたい」。疲れた表情でそう話した。(佐藤恵子)