日本政府に“韓国疲れ”蔓延

元徴用工をめぐる韓国での民事訴訟で新日鉄住金に損害賠償を命じる判決が確定し、日本政府内に韓国への忌避感が募っている。判決は、韓国が国際協定を守れない前近代国家だと自ら宣言しているに等しいからだ。政府は北朝鮮問題に関して韓国との連携は維持するが、本音では韓国を相手にしない「戦略的放置」(政府高官)を強める考えだ。(原川貴郎)

 「法の支配が貫徹されている国際社会の常識では、考えられないことが起こっている」

河野太郎外相は30日、韓国の李(イ)洙勲(スフン)駐日大使を外務省に呼び、皮肉を込めて抗議した。河野氏は談話も発表し、今回の判決が日韓請求権協定に背く「国際法違反」だとの認識を示して「断じて受け入れることはできない」と強調した。

また政府は30日、外務省アジア大洋州局に「日韓請求権関連問題対策室」を設置した。同協定に基づく仲裁委員会の設置のほか、国際司法裁判所(ICJ)への提訴も視野に、韓国政府の対応を見極めつつ、有効な対策を検討する。

「韓国には結局、民主主義は無理なのだろう」

政府高官がこう漏らすなど、国際協定や実定法よりも国民情緒を重視する韓国への視線は、政府内で冷め切っている。

韓国の閣僚らは慰安婦問題をめぐる平成27年の日韓合意の柱である「和解・癒やし財団」解散を示唆し、約束を破ろうとしている。10~14日に韓国が開催した国際観艦式では、自衛艦旗(旭日旗)の掲揚自粛を求めてきた。

 韓国の国際ルール違反といえる行為は枚挙にいとまがなく、政府内には「韓国疲れ」が蔓延(まんえん)している。経済規模もそれほど大きくない韓国と必要以上に付き合う理由はないとして「韓国は、戦略的に無視していくしかない」(外務省幹部)との声も出始めている。(産経新聞)