引退する鉄道車両「カフェ転用可能」無償譲渡へ

群馬県桐生市と栃木県日光市の約44キロを結ぶ第3セクター「わたらせ渓谷鉄道」(本社・群馬県みどり市)が、来年1月に引退するディーゼル車1両(長さ約16・5メートル、幅約3メートル)の無償譲渡先を募集している。輸送費の負担が必要だが、すでに40件ほどの問い合わせがあるという。

 富士重工業(現SUBARU)が1990年に製造した車両で、11年という本来の耐用年数を大幅に超え、整備しながら30年近く沿線住民や鉄道ファンを乗せて渓谷沿いのカーブや急勾配を走ってきた。故障が多くなり、新車両への入れ替えを決めたが、赤字経営が続く中で解体費をかける余裕はなく、無償で譲ることにした。

 茶色のレトロな外観が特徴で、往復運転のための前後の運転台に加え、ボックス席やトイレもあり、カフェなどへの転用も可能だ。約27トンの重さに耐えられる場所の確保と、輸送するトレーラー代などを負担することが譲渡の条件になる。樺沢豊社長は「大事に保存してくれる方に譲りたい」と話している。