2040年仙台市人口推計

仙台市は将来の人口動向と高齢化率の独自推計に基づき、市内63の中学校区別の見通しをまとめた。学区は単位が小さく、わずかな要因で予測が変動する可能性があるが、人口減少や高齢化の進展に伴う地域差は区別の推計よりも顕著に現れた。最優先の地域課題が異なる学区が混在するとみられ、画一的ではない施策の展開が求められる。

2020年の予想人口を100として推計した40年の学区別増減率は地図の通り。減少率が最大だったのは広陵(青葉区)で、住民数が7割を切る。生出(太白区)や根白石、長命ケ丘(泉区)も減少が著しい。市中心部も例外ではなく、愛宕(太白区)は減少率が大きい。
増加率の最大は田子(宮城野区)で、人口は約1割増える見込み。住宅開発が進む七郷(若林区)、岩切(宮城野区)なども伸びる。広瀬(青葉区)は、隣接する広陵などとは正反対に増加基調が続く。
高齢化率は40年に大半の学区で30%を超え、全市平均は33%に達する。最も高いのは広陵で、住民の約半数が65歳以上になる。生出、人来田(太白区)、松陵(泉区)なども40%を上回る見通し。一方、七郷、岩切、広瀬の3学区などは40年の時点でも20%台を維持するとみられる。
市政策企画課の松田智子課長は「人口減や高齢化は市西部の学区を中心に深刻さを増す予測だが、人口が増え、高齢化率の低い学区も混在するため地域差は顕著になる。地域課題の多様化が進むとみられ、きめ細かい取り組みが必要になる」と強調する。

仙台市の人口減、5区で進度に差 泉最速、若林は緩やか

仙台市が市内5区ごとに将来の人口動向や高齢化率を独自に推計した結果、人口減少や高齢化の進み具合に地域差があることが分かった。市全体の人口は2020年をピークに緩やかに減るが、泉区は既に減少局面に突入し、今後も最大の下落率で推移する。若林区は減少に転じるのが最も遅くなり、30年までは増加基調が続くと予想される。

人口動向と高齢化率の見通しはグラフの通り。15年の人口を100とした場合の増減率、将来人口推計を踏まえた高齢化率の予測をそれぞれ算出した。
人口減が最速で進行しているのは泉区。住民基本台帳の人口が既に14年から減っている。今後も減少率が大きく、50年に現在の約8割、60年には約7割まで縮小。高齢化率も上昇し、45年に市内で一番速く40%台に達する。
1960年代以降にベッドタウンとして大規模な住宅開発が行われて人口が急速に増加した反動があるほか、集合住宅が少なく住民の入れ替わりが鈍いことも影響しているという。
太白区は人口の微増が続くが、20年をピークに減少に転じる。特に旧秋保町は50年に現在の約7割、60年には約6割に減少する見通し。区全体も泉区に続く大きな下落率で推移する。
青葉区と宮城野区は25年を境に減少局面に入る。
青葉区は愛子地区を中心に旧宮城町の人口減が緩やかだが、旧仙台市の減少率が大きい。市中心部で大規模な住宅開発が計画されるが、郊外で人口減が急速に進む。宮城野区は田子地区などの人口増で、減少率は青葉区より緩やかになる。
若林区は、荒井地区の住宅開発や市地下鉄東西線の開業効果などで当面は人口増が続く見込み。30年をピークに減少局面に入るものの、現在の水準を下回るのは50年以降とみられる。
泉区以外の高齢化率は太白区が35年、青葉、宮城野、若林の3区が40年にそれぞれ30%台に到達する。40%前後に上昇するのは4区ともに60年ごろで、泉区より15年遅いと予想される。
市政策企画課の松田智子課長は「市全体の人口減が緩やかに進む予測のため課題に向き合うのは当分先のように思えるが、地域によっては対策を急がなければならない」と指摘する。

[仙台市の将来人口推計] 2015年の国勢調査人口をベースに、市全体と区ごとの合計特殊出生率や社会移動率などを考慮し、コーホート要因法と呼ばれる手法で推計。15年時点の住宅開発動向なども加味した。15年の人口と高齢化率は青葉区31万183(22%)、宮城野区19万4825(21%)、若林区13万3498(22%)、太白区22万6855(24%)、泉区21万6798(24%)。