2018年を代表する今年の一皿に「鯖」

食を主要テーマに様々な調査・研究を行う「ぐるなび総研」は、2018年「今年の一皿」に鯖(さば)を選出した。平成最後の年末、2018年を代表する食材になぜ鯖が選ばれたのだろうか?

「ぐるなび」のビッグデータから抽出した情報を元に審査

「今年の一皿」に鯖が決定した経緯を簡単にご紹介しよう。まずは飲食情報サイトとしておなじみの「ぐるなび」のビッグデータが解析されて、対象ワードが選ばれた。そのワードはぐるなび会員のアンケートによりさらに絞り込まれ、メディアが最終承認した。

 選ばれた理由には以下3点が挙げられている。

1. 鯖缶への注目

2. ブランド鯖のおいしさ・魅力への評価

3. 持続可能な漁業の推進と、魚食文化の振興

1. 鯖缶への注目

 2018年も多くの災害に見舞われた日本では防災意識が高まっており、缶詰やフリーズドライなど「非常食」の備蓄が重要視されている。

 中でも鯖缶は魚の下処理が不要なこと、鯖にはEPA(エイコサペンタエン酸)などの必須脂肪酸が多く含まれ、健康効果も期待できるとあって、その価値が再認識されている。

 また、洗練されたデザインの「おしゃれ鯖缶」や原料にこだわった「プレミアム鯖缶」は女性も注目。家庭料理にもアレンジされて一大ブームとなり、店頭から鯖缶の姿が消えるほどの人気を集めた。

2. ブランド鯖のおいしさ・魅力への評価

 本来は大衆魚として日本人に親しまれてきた鯖だが、近年、そのおいしさ・魅力が注目され、日本各地に約20種類のブランド鯖が誕生している。全国的に有名な「関鯖」、「金華鯖」をはじめ、養殖ながら評価の高い鳥取の「お嬢鯖」や酒粕を餌にした「よっぱらい鯖」など、天然、養殖を問わず、ブランド鯖が人気を牽引している。

3. 持続可能な漁業の推進と、魚食文化の振興

 クロマグロやニホンウナギなど希少価値の高い魚が、絶滅危惧種に相次いで指定されている。持続可能な水産資源をいかにして増やすか……日本の食文化を継続するために重要だ。

 鯖の漁獲量は年間約50万t*で、比較的に潤沢な水産資源と呼べる。今後も鯖が安定的に資源として活用でき、また日本の魚食文化を振興するための担い手となることが望まれる。(*農林水産省「海面漁業生産統計調査」平成20年 年計結果より)

 以上の理由により「今年の一皿」に選ばれた鯖。健康効果や美容効果への期待で若い女性も注目する中、今後はさらに多様な料理に利用されるはず。2019年も鯖人気は続きそうだ。