築25年超の中古マンションが首都圏で人気の理由とは?

築年数が経過しても価値が落ちにくい、いわゆる「ヴィンテージマンション」の人気が高まっており、築25年超の中古マンションを選ぶ人が増えています。築古のマンションが選ばれる理由について、お金の面から検証してみましょう。

■築25年を超えたマンションは資産価値が下がりにくい

下の図を見てみましょう。新築マンションの資産価値は、引き渡し直後から下がり続ける傾向にありますが、築25年超で底値をつけていることがわかります。

首都圏において、築11~15年の物件の平均成約価格は4,083万円ですが、築21~25年の物件は2,183万円と約半額です。築25年を超えると成約価格は横ばいとなり、その後は大きく値下がりすることはほぼありません。(※エリアなどによっては個別要件があり、この限りではありません)

マンション購入後、今とライフスタイルが変わることは大いに考えられます。家族が増えた、転勤になった、子供が独立した、退職した……再び引っ越しを検討する時が来るかもしれません。その場合、築11~15年の物件を購入して10年後に売りに出したとすると、購入時の半分ほどの価格でしか売却できない可能性があります。

一方、築25年超の物件を購入して10年後に売却した場合、購入時とあまり変わらない価格での売却が期待できます。資産価値の観点では、築25年を超えた中古マンションは狙い目と言えるでしょう。

■築25年はリノベーションに最適なタイミング

マイホームとして中古マンションを購入するなら、キッチン・バスルーム・洗面・トイレの水回りだけでも新築同様にリノベーションしたい人は多いでしょう。

実際に「リフォームによって快適に住めると思ったから」「外装・内装・水回りなどがリフォームされていてきれいだったから」などが決め手となって、中古住宅を購入する人が増えています(平成30年の内閣府マンスリートピックス「既存住宅をめぐる現状について」より)。

中古マンションの内部の建具や壁・床などの仕上げ材、水回り設備などの耐用年数はおおよそ15~25年と言われています。よって、築25年を超えた物件はリフォームが必要な状態にあります。これは築25年まで物件価格が値下がりし続ける理由の一つです。

築浅の物件の場合、壁紙や床材をはじめ、キッチンやユニットバスなどの設備もまだまだ使える状態であることがほとんどです。リフォームやリノベーションを前提として築浅の物件を購入すると、物件購入費用も割高な上、まだ使える仕様・設備を新品に取り換えれば、さらに出費が増えてしまいます。

経済的にもエコの観点でも、築25年を超えたマンションはリノベーションに向いた物件と言えるでしょう。

■築25年超でも耐震性を満たせば税制優遇を受けられる

気になるのは、築年数の古い物件に住宅ローン控除などの税の優遇制度が適用されるかどうかです。

住宅ローン控除について、マンションなどの耐火建築物では築25年以内の物件が対象です。ただし、築25年超のマンションでも以下の要件を満たせば適用されます。

  • 購入前2年以内に耐震基準適合証明書のための調査が終了していること
  • 購入前2年以内に建設住宅性能評価書により耐震等級評価(等級1~3)を受けたこと
  • 既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていること

住宅ローン控除のほか、不動産取得税や住宅取得資金にかかる贈与税にも優遇制度があります。これらは、取得する住宅の耐震性を重視しているため、築年数が古い物件でも耐震改修工事や耐震基準適合証明書の取得で条件が満たされます。

1981(昭和56)年以前の旧耐震基準で建築確認をされた物件は、耐震性を証明できる書類があるかを購入前に必ず確認しましょう。

■マイホームとして購入するなら築25年超のマンションが狙い目

マンション内部の仕上げや設備は、25年で耐用年数を過ぎてしまっていることもありますが、鉄筋コンクリートで造られたマンションの建物自体の耐用年数は、47年と言われています。ただしこれは税制上の耐用年数であり、適切にメンテナンスすれば100年以上住み続けることができるとも言われています。リノベーションやメンテナンスがしっかりしていれば、築古のマンションでも長く快適に暮らせるのです。

物件価格、資産価値などお金の面からみると、耐震性を満たした築25年超のマンションは、購入+リノベーションをしたい人にとって、うってつけの選択肢と言えるでしょう。

(提供=のくらし/ZUU online)