<震災8年>被災地首長アンケート「人口減少」 育児支援対策の軸 地域維持に危機感43%

東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した岩手、宮城、福島3県の計42市町村長に河北新報社が行ったアンケートでは、人口減少の問題点や対策について尋ねた。結果からは、子育て支援や交流人口の拡大を軸に地域活性化に腐心するリーダーたちの姿が浮き彫りになった。
 人口減に関し、危機感を感じる理由を尋ねた結果はグラフ(1)の通り。「地域コミュニティーが維持できなくなる」との答えが最も多く43%(18人)、続いて「産業が衰退する」が21%(9人)だった。
 「その他」では岩手県田野畑村の石原弘村長が「高齢化により地域力が低下する」と答え、多賀城市の菊地健次郎市長は「ニーズの多様化が予想される子育てや高齢福祉分野の経費増加」に懸念を示した。
 人口減少対策についての回答(二つ以内)はグラフ(2)の通り。最多は「出産・育児環境の充実」で57%(24人)。「交流人口の拡大策」45%(19人)「雇用先としての企業誘致」31%(13人)だった。「外国人の移住・長期滞在促進策」を選択した市町村長はゼロだった。
 「教育環境支援の策定」(田野畑村の石原村長)、「多様な人材が活躍するまちへの取り組み」(南相馬市の門馬和夫市長)なども挙がった。
 原発事故の避難区域が残る福島県富岡町の宮本皓一町長は「未曽有の複合被災地であり、他地域とは事情が異なる」と強調。選択肢には回答せず「町に興味を持ってもらうことで、移住定住の促進や関係・交流人口の拡大につなげたい」と意欲を見せた。