<北限のオリーブ>石巻復興の象徴 植樹から4年半、初めてオイルに 試食会で特産品の誕生祝う

東日本大震災からの復興の象徴として宮城県石巻市が栽培する「北限のオリーブ」から初めて搾ったオリーブオイルの試食会が20日、同市のいしのまき元気いちばであった。津波被災地にオリーブの木を植えて4年半、関係者は黄金色に輝く特産品の誕生を祝った。
 栽培管理者や飲食店関係者ら約70人が参加した。昨年、半島沿岸部の4地区で収穫した約84キロからできたオリーブオイル約2.4リットルを用意。石巻漁港で水揚げした水ダコやスズキのにぎりずし、石巻産のネギやトマト、パプリカなどの野菜に付けて味わった。
 同市の日本料理店「八幡家」おかみの阿部紀代子さん(57)は「フレッシュさが残り、食材と合わせるとうま味が増す。すしとの相性も良い」と笑顔を見せた。
 栽培指導などで連携する香川県の農業生産法人アライオリーブが加工した。試食会に参加した代表園主の荒井信雅さん(59)は、酸度やポリフェノールなどの成分が高品質のオリーブオイルの国際基準を上回ったと指摘。「非常にいいオイル。何ら問題ない」と太鼓判を押した。
 市は14年7月から4地区に計1665本を植樹。今年秋、北上地区の津波被災地にオリーブオイルや実の塩漬けを製造する加工施設を整備する。19年度は約500キロの収穫を見込み、20年に加工品の販売開始を目指す。
 亀山紘市長は「オリーブは幅広い産業につながる地域の宝。大きな物産品にしたい」と話す。