もう埼玉はダサくない – 今、埼玉に住む人が増えているのはなぜか?

「ださいたま」。関東にお住いの方なら、この言葉を聞いたことがある人も多いはず。読んで字のごとく「ださい+さいたま=ださいたま」の造語だが、昔から埼玉県はこのように他県の人から「ダサい」「あか抜けない」などのネガティブなイメージで語られることが多い。2019年公開の大ヒット映画『翔んで埼玉』も、まさに「ださいたま」を良くも悪くもイジリ倒した一作になっている。

しかし、今そんな埼玉県への移住者が増加していることをご存じだろうか。その証拠に、不動産会社がアンケートを集計した”住みたい街のランキング”などにも県内の都市がいくつも上位にランクインしている。その理由は何なのか? 創業50年を誇る埼玉県の不動産会社「ポラス」に話を聞いてきた。

○埼玉に移住する人は、年々増え続けている

ちなみに「移住者が増えている」とはよく聞くが、実際どのぐらい増えているのだろうか。埼玉県が公表している「埼玉県推計人口」のグラフを見てみると、以下のように人口総数が増加していることが分かる。

・埼玉県総計

7,308,198人(平成30年3月1日時点)

7,323,982人(平成31年3月1日時点)

・さいたま市

1,288,027人(平成30年3月1日時点)

1,299,170人(平成31年3月1日時点)

・越谷市

342,213人(平成30年3月1日時点)

344,404人(平成31年3月1日時点)

・三郷市

139,374人(平成30年3月1日時点)

140,884人(平成31年3月1日時点)

日本の総人口は8年連続で減少しており、実は47都道府県のうち1年で人口が増えた県というのは、ごく僅か。東京や大阪、福岡といった大都市を除き、年間2万人近くも人口が増えている埼玉県はかなりレアな存在と言えるだろう。

○埼玉に住みたくなる”7つの理由”

ここからは、長年にわたって埼玉県の住まい事情を見守ってきた「ポラス」のコミュニケーション部・部長の伊藤賀一さん、広報課の丸岡 淳さんに、埼玉への移住者が増えている理由、つまり「埼玉に住みたくなる理由」について話を伺った。大きくは下記の7つがポイントになっているそうだ。

1.都内へのアクセスが便利

都心への直通線が多く、アクセスがいいのはビジネスマンにとって大きなメリット。例えば、県内でも移住してくる人が多い「大宮」では、新幹線や私鉄を含めると10以上の路線が乗り入れている。その他の地域でも、東京の地下鉄との直通路線が通っているエリアも多数。しかも「毎朝、座って通勤できる」という声も多いそう。ちなみに「終電が早いイメージがあるかもしれませんが、浦和や大宮などは東京から0時以降も運行している路線や深夜バスがあるので、飲み会が長引いても帰れますよ」とのこと。

2.子育てがしやすい

「ほどよく田舎なので、どのエリアにも緑があるのも魅力です」と話すように、今なお自然あふれる公園が充実。小さい子どもがいる家庭では、近くに公園が多数あるのはメリットが大きい。また、名門校が多い「浦和」などは、全国的に見ても公立校のレベルが高いのも特徴と言える。子どもの教育に力を入れたいパパママにもオススメだ。

3.大型の商業施設が充実している

越谷の大型複合ショッピング施設「越谷レイクタウン」をはじめ、各地に点在している大型スーパー「イオン」、大型ホームセンター「カインズ」、そのほかにも人気のショッピング施設「イケア」「コストコ」など、商業施設が大充実。都内に住んでいると、少し足をのばさなくてはならない施設が、近郊に点在しているのは嬉しい限りだ。「東京から買い物に来られている方も多いです」とのこと。

4.自然災害が少ない

「埼玉には海がない」とネガティブな意見をよく聞くが、逆に考えると水害が少ないと言える。また、これまで台風や地震で大きな被害が出たという事例も少なく、全国的に見ても”災害が少ない県”としても知られているそうだ。これは、マイホーム購入を考えるうえでは大きなメリットになり得るはず。

5.住むエリアの選択肢が多い

開発が進むニュータウンの浦和美園エリア、活気あふれる市街地の大宮エリア、歴史深い草加エリアなど……ひと口に「埼玉」と言っても、街の特色はさまざま。しかも、東京に隣接した県内のベッドタウンエリアであれば、各駅の周辺にスーパーや病院といった施設が揃っているので生活に不便することもない。「住む場所の選択肢が多いのもポイントだと思います」とのことだ。

6.東京に比べて家賃が安い

東京に比べると、家賃の安い地域がほとんど。生活費の中で大きな割合を占める住居費を抑えることができるのは、若い世代のファミリーにとって大きな魅力と言える。都内でのマイホーム購入は家計的に厳しくても、埼玉県内であれば可能という人も多いことだろう。

7.スポーツチームが多い

有名な赤ユニフォームのサッカーチーム「浦和レッドダイヤモンズ」はもちろんのこと、同じくサッカーの「大宮アルディージャ」、野球なら「埼玉西武ライオンズ」、バスケットボールの「埼玉ブロンコス」、バレーボールの「上尾メディックス」など、7つのプロスポーツチームを有している。スポーツファンにとってはポイントのひとつになるはず。

○もう埼玉はダサくない

このように魅力あふれる埼玉だからこそ、今移住してくる人たちが増えているのだ。上記のポイントからもわかるように、ポラスの方いわく「特にファミリー層の増加が著しい」とのこと。それに合わせ、県内では大規模開発が行われている地域も多く、同社でも浦和美園の「フォレスト コネクテッド サイト」など、自然・街・人を先進技術でつないだスマートシティの街づくりも進めている。まだまだ開発余地のあるエリアも多いそうで、今後ますます埼玉は”より住みよい街”へと発展していくに違いない。